日本泌尿器科学会

概要

一般社団法人日本泌尿器科学会（英語名称：The Japanese Urological Association、略称：JUA）は、日本を代表する泌尿器科学分野の学術研究団体です。その活動は臨床医学を中心としており、泌尿器科学およびその関連領域における学術の進歩と普及を図ることを主要な目的としています。

目的

本会は、医学、特に泌尿器科学とその関連領域の研究を推進することで、その知見の向上を目指しています。そして、そこで得られた成果を広く社会に還元し、国民全体の健康増進に寄与することを使命としています。また、学術文化全体の発展にも貢献することを目指しています。

国内外との連携

日本泌尿器科学会は、国内外の主要な学術組織との連携を深めています。国内においては、日本の医学分野における主要な団体である日本医学会に加入しています。また、国際的な学術交流も活発に行っており、アジア泌尿器科学会（Urological Association of Asia：UAA）および国際泌尿器科学会（Société Internationale d'Urologie：SIU）といった国際的な学術連合体にも加盟しています。

沿革

本会の歴史は古く、その源流は1900年に設立された皮膚病学会に遡ります。現在の直接的な前身となる日本泌尿器病学会は1912年4月に発足しました。その後、1928年には、当時の日本皮膚科学会にあった泌尿器科部門と日本泌尿器病学会が統合され、現在の名称である日本泌尿器科学会へと改称されるに至りました。設立当初は、日本皮膚科学会と合同で総会を開催することもありましたが、1956年に開催された第44回総会からは、両学会がそれぞれ独立した形式で総会を開催するようになり、泌尿器科領域は皮膚科領域から完全に独立した活動を展開するようになりました。組織形態の変遷もあり、1991年には社団法人としての認可を受け、社団法人日本泌尿器科学会となりました。さらに、公益法人制度改革を経て、2013年からは一般社団法人として現在に至る活動を行っています。

学術刊行物

本会は、学術情報の普及および研究成果の発信のために、複数の学術雑誌を刊行しています。主要な刊行物は以下の二誌です。

日本泌尿器科学会雑誌

誌名（和文）：日本泌尿器科学会雑誌
誌名（欧文）：THE JAPANESE JOURNAL OF UROLOGY

この雑誌は本会設立と同年の1912年に創刊された、大変歴史のあるジャーナルです。査読付き論文を含む多様な資料を掲載しており、学術的に重要な情報源となっています。使用言語は主に日本語ですが、英文の抄録も付随しています。発行形態としては、伝統的な印刷体と最新のeジャーナル形式の両方を提供しています。購読は有料となっています。

International Journal of Urology

誌名（和文）：International Journal of Urology
誌名（欧文）：International Journal of Urology

こちらは1994年に創刊された比較的新しい国際誌です。最大の特徴は、使用言語が英語のみである点であり、これにより世界に向けて日本の泌尿器科学分野の研究成果を発信しています。発行形態はeジャーナルのみとなっています。本誌も購読は有料です。さらに、本誌ではクリエイティブ・コモンズ・ライセンス（CC BY、CC BY-NC、CC BY-NC-ND）を採用しており、研究成果のオープンアクセスや再利用に関する指針を明確に定めています。

結び

一般社団法人日本泌尿器科学会は、その長い歴史の中で泌尿器科学分野の発展を牽引してきました。今後も国内外の連携を密にし、質の高い学術情報の提供を通じて、医学の進歩と国民の健康維持・増進に貢献していくことが期待されます。

もう一度検索