日本災害情報学会

日本災害情報学会（JASDIS）

日本災害情報学会は、防災や減災に関連する情報を研究・調査し、その成果を社会に提言することを目的としている学術団体です。1999年4月に設立以来、社会が直面するさまざまな災害に対する知見を深め、実践的な解決策を模索しています。学会の事務局は東京都新宿区に位置し、ここから各種活動が展開されています。

学会概要

初代会長には東京大学の廣井脩教授が就任し、現在の会長は2021年11月に選出された片田敏孝教授です。副会長には静岡大学の岩田孝仁、東京国際大学の小室広佐子、TBSテレビの福島隆史が名を連ねています。現在、会員数は932名に達し、学者や研究者のほか、行政機関やマスメディア、ライフライン、そしてシンクタンクなど様々な分野から防災担当者が参加しています。

この多様なメンバー構成により、学会は学術的な研究だけでなく、実務においても貢献するユニークな存在となっています。特に、「災害情報」というテーマは多岐に渡る専門的な視点を必要とするため、自然科学系、情報通信系、人文社会系などからもメンバーが加わっています。彼らは自身の専門分野と関連させて、この学会における知見を深めるための「セカンド学会」として参加しています。

学会活動

日本災害情報学会では、年に2回の学会大会を開催し、その際に最新の研究成果やテーマが発表されます。また、学会誌『災害情報』の出版、予稿集の作成、年4回のニュースレター発行、さらに年に1～2回のシンポジウムも行われています。学会は会員の学びをさらに深めるため、年に3回程度の災害情報勉強会も実施しています。

加えて、災害情報分野での優れた業績を持つ個人や団体に対して与えられる廣井賞を設け、災害現地調査団を派遣するなど、行動を通じての防災への取り組みも行っています。調査団はこれまで、2011年の東日本大震災や2017年の九州北部豪雨、2018年の西日本豪雨など、実際の災害現場にも赴き、状況を詳細に研究しています。

このように、日本災害情報学会は学問的なアプローチを通じて、実際の災害対策に貢献しており、社会全体の防災意識向上にも寄与しています。

まとめ

日本災害情報学会は、災害情報の研究を中心に、多様な専門家が集まり、防災と減災に向けての実践的な解決策を模索しています。学会の活動を通じて、知識の共有や情報伝達のあり方を向上させ、社会の安全づくりに貢献することを目指しています。

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