日本百貨店経営協議会

日本百貨店経営協議会 (JMA)の概要

日本百貨店経営協議会、略してJMA（にほんひゃっかてんけいえいきょうぎかい）は、1963年に西武百貨店の主導のもとに設立された共同仕入れの組織です。地方百貨店が大型店舗やスーパーマーケットの進出に対抗するため、仕入れ効率を高める目的で結成されました。発足当初のメンバーは29社46店舗で、事務局長には三谷粂三郎が就任し、地方百貨店同士および都会型店舗との連携を強化してきました。

JMAの事業内容

JMAの主な事業には、オリジナル商品の開発、共同催事の開催、社員教育の実施、情報の共有などが含まれています。特に1970年には西武百貨店が人気ファッションブランドとのライセンス契約を結び、その商品を地方の加盟店に供給するなど、加盟店のビジネスの発展にも寄与しました。また、ギフトのカタログ販売や共同配送を行うなど、地域へのサービス向上を図りました。

最初の業務提携店は金沢市の大和百貨店で、地域のマーケットにおけるプレゼンスを高めるために提携を進めました。しかし、当初は大和百貨店との関係がうまくいかなかったこともあり、西武百貨店は他の地域店との提携も模索していきました。

経営改革と再編

1980年には名称を「日本百貨店経営協議会」に改称し、業務を更に拡張し、経営や人材に対する提携を目指す体制に変更しました。これにより、資本提携やM&Aを進め、有望な小規模店舗を支援する一方、不必要な競合関係を解消しようとしました。しかし、強力なグループへの変貌を試みた結果、参加する百貨店間に出入りが激しくなり、結果的には参加のメリットが弱小店と有力店間で不均衡に分かれていく状況が生まれました。

参加店の変遷と影響

各地方百貨店の営業状況を受けて、参加していた店舗は時代の流れとともに変化し、多くは業態転換や提携先の変更が行われています。特に、西友との提携および商品券の相互利用があったものの、2006年にはその関係が解消され、西武百貨店の発行した商品券も西友専用となりました。これにより、JMAのブランドの認知度と加盟店の営業戦略に影響を与えることになりました。

解散後の状況

2001年のセゾングループの解体をもって、JMAは事務局を消滅させました。その後、さまざまな変遷を経て、参加店舗がグループから離れる動きもありました。価値ある提携先に関しては、パルコとの関係は維持されているものの、多くの加盟店は事業を取りやめたり、他の小売業者に転身したりしています。

結論

日本百貨店経営協議会は、地方百貨店のビジネスモデルに重要な影響を与えた団体であり、地域店舗の強化や新たな成長戦略を模索する場でありました。しかし、経済環境の変化や大型店舗の進出、グループ間の競争の激化により、最終的には解散に至るなど複雑な歴史を持っています。現代の小売業における組織の役割を振り返る際、JMAの経験は重要な教訓として参考にされることでしょう。

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