日本自治体労働組合総連合

日本自治体労働組合総連合（自治労連）

日本自治体労働組合総連合（にほんじちたいろうどうくみあいそうれんごう、略称：自治労連）は、日本の地方公共団体の職員で組織される労働組合の連合体です。全国[[労働組合総連合]]（全労連）に加盟しており、地方公務員や公営企業、公共サービス関連の労働者の権利擁護と生活向上を主な目的として活動しています。

組織概要

自治労連は、地方公共団体の職員を中心に、公営企業や公共サービス関連の労働者を組合員としています。基本的には、単一の労働組合（単組）が県本部や地方ブロック協議会の下にある県事務所に加盟する形態を取っています。しかし、公務・公共部門の合同労働組合も全国各地に組織しています。

自治労連は「政党支持の自由」を尊重し、特定の政党に偏ることなく、組合員の要求実現のため、全ての議員・政党に対して要請行動を行っています。ただし、日本共産党との連携・協力関係が強いため、特定政党支持を義務付けていると誤解されることもあります。

機関紙として「自治体の仲間」を発行しており、定期刊行物としては「月刊自治労連デジタル」と「季刊・自治と分権」があります。また、シンクタンクとして「地方自治問題研究機構」を運営しています。

歴史

戦後、日本の自治体労働組合は、1947年に結成された日本自治団体労働組合総連合会（旧・自治労連）の下に統一されました。しかし、組織内での日本共産党の影響力を排除したい勢力が離脱し、1949年に全日本自治団体[[労働組合]]協議会（自治労協）を結成しました。その後、1954年に両組織が再統合し、全日本自治団体[[労働組合]]（自治労）が発足しました。

旧・自治労連系の組合は、自治労の中で左派・反主流派として活動を続けました。1970年代後半には、労働戦線の統一の動きが始まりましたが、自治労は日本労働組合総連合会（連合）に合流しました。これに対し、自治労連は、連合の方針を「労働戦線の右翼的再編」と批判し、1989年に全国[[労働組合総連合]]（全労連）に合流しました。自治労から離脱した組合を中心に、自治体労働組合全国連絡協議会（自治体全国連絡協）が結成され、これが後に自治労連へと発展しました。

自治労連は1990年に日本自治体労働組合連合と名称を変更し、1991年には現在の日本自治体労働組合総連合に改称しました。この際、組織人員を30万人と主張していましたが、実際は約20万人弱であったと見られています。近年は、公務系の合同労組である公務公共一般労組を各県に設置し、非正規労働者や自治体の委託先企業の労働者の組織化にも力を入れています。

地方組織

自治労連は、以下のブロック協議会と県本部、県事務所を通じて、全国で活動を展開しています。

北海道・東北地方ブロック協議会
岩手自治労連
北海道自治労連
自治労連青森県本部
自治労連福島県本部
自治労連秋田県本部
宮城県事務所
山形県事務所
関東甲越地方ブロック協議会
自治労連埼玉県本部
自治労連千葉県本部
東京自治労連
神奈川自治労連
茨城自治労連
山梨県事務所
新潟県事務所
栃木県事務所
群馬県事務所
東海・北信地方ブロック協議会
自治労連愛知県本部
長野県自治労連
静岡自治労連
みえ自治労連
岐阜県事務所
富山県事務所
福井県事務所
石川県事務所
近畿地方ブロック協議会
大阪自治労連
京都自治労連
兵庫自治労連
奈良自治労連
滋賀自治労連
和歌山自治労連
中国地方ブロック協議会
自治労連広島県本部
自治労連岡山県本部
自治労連鳥取県本部
山口自治労連
しまね自治労連
四国地方ブロック協議会
自治労連愛媛県本部
徳島自治労連
高知自治労連
香川県事務所
九州地方ブロック協議会
長崎自治労連
福岡自治労連
佐賀自治労連
鹿児島県自治体関連労働組合総連合
大分自治労連
熊本県事務所
宮崎県事務所
沖縄県事務所

その他の活動

自治労連は、労働者の権利擁護だけでなく、公共サービスの質の向上や地方自治の発展にも積極的に取り組んでいます。また、非正規労働者の労働条件改善や、委託事業における労働者の権利保護にも力を入れています。

2005年には、大阪市の不祥事を巡り、自治労連の意見広告が誤解を招いた事件が発生しましたが、後に朝日放送によって訂正と謝罪が行われました。

関連組織

全国[[労働組合総連合]]（全労連）
日本共産党
首都圏青年ユニオン
全日本自治団体[[労働組合]]

自治労連は、地方公務員をはじめとする労働者の権利を守り、より良い社会を築くために活動を続けています。

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