日本蚕糸学会

日本蚕糸学会

日本蚕糸学会（The Japanese Society Of Sericultural Science, JSSS）は、カイコなどの昆虫の機能と利用を研究対象とし、学術の進歩と普及を目的とする日本の学術研究団体です。1930年（昭和5年）に設立され、長年にわたり蚕糸学の発展に貢献してきました。

概要

同学会は、農学を研究領域とし、かつては桑・蚕・糸など絹の生産・加工過程を対象としてきました。しかし現在は、昆虫の機能研究および利用研究全般へと研究対象分野を拡大しています。蚕糸および昆虫の機能利用に関する学術の進歩と普及を図ることを目的として、以下の活動を行っています。

学術研究発表会の開催: 年次大会や学術講演会などを開催し、研究成果の発表や意見交換の場を提供しています。
学会誌の発行: 『蚕糸・昆虫バイオテック』や英文誌『Journal of Insect Biotechnology and Sericology』などの定期刊行物を発行し、最新の研究成果を広く公開しています。
賞の授与: 蚕糸学および関連分野で優れた業績を上げた研究者に対し、日本蚕糸学会賞、進歩賞奨励賞、技術賞などを授与しています。
関連団体との連携: 日本農学会や日本昆虫科学連合などの関連学会と連携し、学術交流や情報共有を推進しています。

沿革

1930年（昭和5年）：社団法人日本蠶絲學會（日本蚕糸学会）設立。学会誌『日本蠶絲學雜誌（日本蚕糸学雑誌）』を創刊。
1931年（昭和6年）：第1回蚕糸学賞を授与。
1965年（昭和40年）：第1回日本蚕糸学会進歩賞奨励賞を授与。
2001年（平成13年）：英文誌『Journal of insect biotechnology and sericology』を創刊。
2006年（平成18年）：学会誌『日本蚕糸学雑誌』の誌名を『蚕糸・昆虫バイオテック』に改める。
2009年（平成21年）：蚕糸学賞を「日本蚕糸学会賞」に改称。
2013年（平成25年）：一般社団法人日本蚕糸学会へ移行。

主な刊行物

蚕糸・昆虫バイオテック: 和文の学会誌で、蚕糸学および昆虫バイオテクノロジーに関する研究論文や総説などを掲載しています。
Journal of Insect Biotechnology and Sericology: 英文の学会誌で、昆虫バイオテクノロジーおよび蚕糸学に関する国際的な研究成果を発信しています。
蚕糸・昆虫機能利用学術講演会・日本蚕糸学会大会講演要旨集: 学術講演会や大会での発表内容をまとめた講演要旨集です。
書籍: 『カイコの科学』、『改訂 蚕糸学入門』など、蚕糸学に関する専門的な書籍を出版しています。

関連学会

大日本蚕糸会: 蚕糸業の振興を目的とする団体。蚕糸科学技術研究所を設置し、研究開発を推進しています。
日本シルク学会: シルクに関する研究発表や情報交換を行う学会。
日本野蚕学会: 野蚕に関する研究を行う学会。
日本応用動物昆虫学会: 応用動物昆虫学に関する研究を行う学会。
日本昆虫科学連合: 昆虫科学に関する複数の学会が加盟する連合体。
日本農学会: 農学に関する学会が加盟する連合体。

外部リンク

一般社団法人 日本蚕糸学会 - 公式ウェブサイト
* 日本蚕糸学会 - 学会名鑑

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