日本衛生動物学会

日本衛生動物学会について

概要

日本衛生動物学会（JSMEZ）は、日本国内での衛生動物に関する研究を推進する学術団体であり、1950年に現在の名称に改称される以前は「日本衛生昆虫学会」と呼ばれていました。学会の目的は、種々の衛生動物に関する研究を進め、感染症の発生を抑えるための知識を普及させることです。具体的には、カやハエ、ダニといった重要な感染症媒介動物や、毒蛇やハチなどの有毒動物、また、不快を引き起こす昆虫（例：ゴキブリ、ユスリカなど）を対象にした研究を行っています。

歴史

本学会の設立は、1943年3月の「第1回衛生昆虫談話会」に始まります。この会議には約40名が参加し、翌4月には東京大学農学部で第2回の会議も開かれました。その後、1943年10月には東京大学医学部で日本衛生昆虫学会が正式に設立され、初代会長には宮島幹之助が就任しました。しかし、その後の戦局の悪化に伴い、学会活動は一時停止を余儀なくされました。
1949年には復興大会が開催され、1950年には学会名が「日本衛生昆虫学会」から「日本衛生動物学会」に変更され、さらに学会誌『衛生動物』も創刊されました。1951年には日本医学会の分科会に参加し、活動が本格化しました。

1955年には「日本衛生動物学会賞」が創設され、学会に貢献した研究者に授与されるようになりました。1970年には評議員制度が廃止され、会員による公選制度が導入されるなど、多くの改革が行われました。そして1990年には、若手研究者を奨励するために「佐々賞」が創設されました。

現在の組織と活動

日本衛生動物学会は、北日本支部、東日本支部、西日本支部、南日本支部の4支部から構成されています。それぞれの支部は地域に根ざした研究活動を行い、全国規模での知見の共有を促しています。私たちの研究の重要性は、感染症の発生とそれに伴う健康問題に直結しており、継続的な努力が求められています。

学会の現会長である沢辺京子は、昆虫医科学を専門とし、国立[[感染症研究所]]に所属しています。彼女のもと、学会は新たな研究成果や知見を出し合い、衛生動物に関する情報の発信を強化しています。

学会誌および学会賞

学会刊行の『衛生動物』は、四半期ごとに発行される季刊誌であり、さまざまな研究成果を発表する場となっています。この雑誌は、学術界における研究交流を促し、衛生動物学に関する知識を広める重要な役割を担っています。

また、学会賞は、本学会の目的に沿った顕著な業績を上げた会員に授与され、提案による選考が行われています。若手の研究者に対しても、佐々賞を通じて奨励を行い、その活動をサポートしています。

まとめ

日本衛生動物学会は、その設立以来、感染症予防や動物学の発展に寄与してきました。多様な衛生動物の研究を通じて、今後も社会の健康を支える重要な役割を果たすことでしょう。

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