日本造園修景協会

一般財団法人日本造園修景協会

一般財団法人日本造園修景協会（にほんぞうえんしゅうけいきょうかい、英名: Japanese Society of Landskape Architects）は、日本の造園修景に関わる専門家や団体によって組織される一般財団法人です。この分野における産業界、官界、学界といった多様な領域の個人及び団体を会員とし、各界を横断する全国で唯一の集団として活動している点が大きな特徴です。

組織と活動

本協会は、北海道から九州まで34の都府県に地方支部を設置し、全国的なネットワークを構築しています。主な活動としては、会員の専門知識や技術向上を目的とした各種研修会の開催、機関誌の発行による業界全体の啓蒙普及活動などが挙げられます。また、一般財団法人公園財団が認定する公園管理運営士のための公園管理運営士会の事務局運営も担っています。

設立の経緯

協会の設立には複雑な経緯があります。その源流は、1950年に設立された財団法人日本ガーデン協会に遡りますが、この団体は後に休眠状態となりました。1971年には、造園家の佐藤昌氏によってランドスケープ協会の設立が提唱され、翌1972年には佐藤氏の呼びかけにより、第一回日本造園技術協会設立発起人会が開催されました。この会合では、設立代表者の選出や、法人設立に向けた趣意書、定款、申請書などが議論され、具体的な設立準備が進められました。しかし、当時の建設省は新規法人の設立に消極的な方針をとっていたため、認可を得ることが困難でした。

設立発起人会から4年を経た1976年、当面は任意団体として活動を開始することが決定されます。この任意団体での検討の結果、休眠状態にあった財団法人日本ガーデン協会の理念と残余財産を継承するという案が浮上し、建設省当局の内諾を得ることができました。これを受け、日本ランドスケープ協会設立発起人会の主要メンバーらが中心となり、日本ガーデン協会の理事会を復活させて事業継承を決議し、財団は解散されました。

協会の名称についても、日本ランドスケープ協会案など複数の選択肢が検討されるなど、紆余曲折を経て、1983年に改めて財団法人造園修景協会として正式に発足しました。その後、法制度の変更に伴い、2010年6月1日付で一般財団法人へと移行し、現在の名称である一般財団法人日本造園修景協会となりました。将来的には、「日本造園家協会」（仮称）への名称変更も視野に入れています。

沿革の概要

1950年：財団法人日本ガーデン協会として発足（東京都知事許可）
1976年：財団法人日本ガーデン協会を発展的に解消し、任意団体日本造園修景協会として活動開始
1977年：財団法人日本造園修景協会として再発足（建設大臣認可）
1979年：造園修景士資格認定・登録制度を創設
* 2010年：一般財団法人日本造園修景協会として認可（内閣府）

資格制度

本協会は、造園修景分野における専門性の向上を図るため、独自の上級造園修景士資格の認定および登録制度を運営しています。

所在地

協会の事務所は以下の場所にあります。

〒103-0004 東京都中央区東日本橋3丁目3番7号 近江会館ビル8階

主な出版物

造園修景分野に関する重要な文献として、『造園修景大事典』（全9巻、1979年6月刊行、佐藤昌監修）を出版しています。

本協会に関する詳細情報は、公式ウェブサイトにて確認できます。

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