日本鉱物科学会

一般社団法人日本鉱物科学会 (JAMS) の概要

一般社団法人日本鉱物科学会（JAMS）は、日本の地球科学における重要な学会です。鉱物学、岩石学、鉱床学といった分野を専門とする研究者や技術者たちが集まり、活発な研究活動や情報交換を行っています。2007年に、日本鉱物学会と日本岩石鉱物鉱床学会が統合されることで誕生しました。それぞれの学会の長い歴史と実績を礎に、JAMSは日本の鉱物科学研究をさらに発展させる役割を担っています。

歴史

JAMSの前身となる2つの学会は、それぞれ独立して設立されました。日本鉱物学会は1952年に日本地質学会の部会として発足し、その後独立。和文誌『鉱物学雑誌』と英文誌『Mineralogical Journal』を創刊し、日本の鉱物学研究の中心的存在となりました。一方、日本岩石鉱物鉱床学会は1928年に設立され、『岩鉱』という会誌を発行しました。

2000年には、両学会が共同で『岩石鉱物科学』という和文誌と、Journal of Mineralogical and Petrological Sciencesという英文誌を発刊し、統合へ向けた歩みを始めました。そして2007年、両学会が正式に統合し、JAMSが設立されたのです。

JAMSの活動は、学術誌の発行にとどまりません。2016年には、日本の石（国石）を選定するなど、社会への貢献にも積極的に取り組んでいます。

出版物

JAMSは、質の高い研究成果を広く発信するために、複数の学術雑誌を発行しています。

『岩石鉱物科学』: 和文誌で、日本鉱物学会の『鉱物学雑誌』と日本岩石鉱物鉱床学会の『岩鉱』を継承。2000年より刊行されています。
Journal of Mineralogical and Petrological Sciences: 英文誌で、日本鉱物学会の『Mineralogical Journal』と日本岩石鉱物鉱床学会の『岩鉱』を継承。2000年より刊行されています。

これらの雑誌は、日本の鉱物科学研究の最先端を反映した論文を掲載しており、国内外の研究者から高い評価を得ています。

表彰

JAMSでは、鉱物科学分野における優れた研究業績をたたえるため、数々の賞を設けています。

日本鉱物科学会賞
渡邉萬次郎賞
日本鉱物科学会論文賞
日本鉱物科学会研究奨励賞
日本鉱物科学会応用鉱物科学賞
櫻井賞および櫻井奨励賞

これらの賞は、研究者たちのモチベーション向上と、鉱物科学分野の発展に大きく貢献しています。

JAMSの役割

JAMSは、日本の鉱物科学の発展に貢献する重要な役割を担っています。学術雑誌の発行、研究発表の場の提供、若手研究者の育成、国際交流など、多様な活動を通して、日本の鉱物科学を世界に発信し続けています。今後も、その活動はますます重要性を増し、地球科学研究の中心的存在として発展していくことが期待されます。

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