櫻井賞とは？意味をやさしく解説 - サードペディア百科事典

櫻井賞の概要

櫻井賞は、日本鉱物科学会が新鉱物の研究に顕著な功績を上げた会員に贈呈する賞です。鉱物学者である櫻井欽一の還暦を記念して、1973年に設立されました。当初は櫻井記念会が独自に授与していましたが、1999年からは日本鉱物学会が規定する賞となり、2007年の日本鉱物学会と日本岩石鉱物鉱床学会の合併後は、日本鉱物科学会が授与する賞となっています。

受賞者には、賞状、純銀製のメダル、副賞が授与されます。メダルには、受賞者の氏名と受賞対象となった新鉱物名が刻印されています。受賞対象となる業績は、新鉱物の発見やその性質の解明など、鉱物学に大きく貢献するものです。

櫻井賞奨励賞の概要

櫻井賞奨励賞は、記載鉱物学上の顕著な業績を上げた若手会員に贈られる賞です。1998年に設立され、櫻井賞と同様に、鉱物学の発展に貢献した若手研究者を顕彰する目的で設けられています。

櫻井賞受賞者一覧

以下は、櫻井賞の歴代受賞者一覧です。所属は受賞当時のものです。

年	受賞者	所属	受賞対象新鉱物
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1973年	櫻井欽一		湯河原沸石
1973年	渡辺武男	秋田大学・東京大学	小藤石
1973年	益富壽之助	日本地学研究会	大隅石
1973年	吉村豊文	九州大学	手稲石
1973年	加藤昭	国立科学博物館	生野鉱
1974年	畑晋	防衛大学校	阿武隈石
1974年	田口靖郎	三菱金属鉱業(株)（現・三菱マテリアル(株)）	尾去沢石
1974年	南部松夫	東北大学	万次郎鉱
1975年	武藤正	原子燃料公社（現・日本原子力研究開発機構）	人形石
1975年	吉井守正	通産省地質調査所	南部石
1975年	長島弘三	筑波大学	飯盛石
1976年	梶原良道	筑波大学	福地鉱
1976年	逸見千代子	岡山大学	備中石
1977年	鈴木重人	愛知教育大学	中宇利石
1978年	逸見吉之助	岡山大学	布賀石
1979年	小林英夫	島根大学	加納輝石
1980年	松原聰	国立科学博物館	磐城鉱
1981年	森本信男	大阪大学	阿仁鉱
1981年	島崎英彦	東京大学	都茂鉱
1982年	苣木浅彦	東北大学	古遠部鉱
1982年	小坂丈予	東京工業大学	南石
1983年	村上允英	山口大学	杉石
1983年	草地功	岡山大学	大江石
1984年	東正治	高知大学	砥部雲母
1985年	谷田勝俊	東北大学	赤金鉱
1986年	堀秀道	鉱物科学研究所	アンモニオ白榴石
1987年	茅原一也	新潟大学	青海石
1987年	青木義和	九州大学	種山石
1988年	中井泉	筑波大学	木村石
1989年	戸苅賢二	北海道大学	オホーツク石
1993年	清水正明	東京大学	渡辺鉱
1995年	三浦裕行	北海道大学	三笠石
1999年	末野重穂	筑波大学	プロト鉄直閃石・プロトマンガン鉄直閃石
2000年	宮脇律郎	国立科学博物館	弘三石
2002年	宮島宏	フォッサマグナミュージアム	糸魚川石
2006年	坂野靖行	産業技術総合研究所	ソーダ金雲母
2007年	大西政之	益富地学会館	沼野石
2008年	北風嵐	元東北大学	苣木鉱
2012年	皆川鉄雄	愛媛大学	ストロンチウム緑簾石
2013年	長瀬敏郎	東北大学	田野畑石
2014年	浜根大輔	東京大学	宮久石
2015年	永嶌真理子	山口大学	ランタンフェリ赤坂石（ほか2種）
2016年	門馬綱一	国立科学博物館	千葉石
2017年	高井康宏	(株)エネコム	肥前石
2019年	栗林貴弘	東北大学	日立鉱
2022年	富岡尚敬	海洋研究開発機構	秋本石

櫻井賞奨励賞受賞者一覧

以下は、櫻井賞奨励賞の歴代受賞者一覧です。所属は受賞当時のものです。

年	受賞者	所属
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1998年	小林祥一、高田雅介	倉敷芸術科学大学、京都西高校
1999年	赤坂正秀、今岡照喜	島根大学、山口大学
2004年	白神加奈子	水島地域環境再生財団

参考文献

日本鉱物学会：学会賞の歴史
日本鉱物科学会：Award
* 宮島宏：櫻井賞歴代受賞者 (大地浪漫)

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