日本音楽協議会

日本音楽協議会について

日本音楽協議会（にほんおんがくきょうぎかい）、通称「日音協」は、1965年に旧総評系の労働組合を中心に設立された音楽団体です。本団体は、勤労者の音楽活動を広く支援し、文化の発展を目指しています。

設立の背景

1964年に開催された「第9回全電通のうたごえ祭典」がきっかけで、日本のうたごえ実行委員会と全電通の組合との間に意見の対立が生じました。この対立は、当時の日本社会党を支持する総評幹部と、日本共産党の青年組織を基盤とする実行委員会の幹部との間での思想や運動の路線における違いから来ていました。提携関係が複雑な中、日音協はその動きに応じて設立されました。

組織の発展

日音協は、うたごえ実行委員会の経験と、総評が持つ強固な財政力や動員力を活かし、迅速に全国的な組織を構築することに成功しました。1967年からは「はたらくものの音楽祭」という全国規模の音楽祭を開始し、参加者が一堂に会する機会を設けています。

音楽祭の現状

近年の音楽祭の参加人数は400人から500人程度であり、参加労組の脱退や機関紙の発行部数減少などの課題に直面しています。そのため、2006年度からは個人会員制へ移行し、参加の形態を変化させることで新たな活路を見出そうとしています。また、機関紙『音楽運動』を定期的に発行しており、労働運動と音楽の両立を進めています。

地方支部の展開

日音協は日本各地に地方支部を持ち、北海道から九州、さらには沖縄県まで、多様な地域で活動を展開しています。新潟県では2018年度に支部が新たに組織されるなど、全国的なネットワークの強化が図られています。また、広島県には音楽サークル協議会が存在し、地域に密着した音楽活動も行われています。

スローガンと活動内容

日本音楽協議会は「つくり・うたい・つなぎ・ひろめる」をスローガンに掲げ、音楽を通じた連帯感の強化を目指しています。労働者の声を音楽で表現し、音楽文化の普及を目指すことが中心的な活動の一つであり、様々な企画やイベントが行われています。

沿革

日音協は1965年11月4日に設立され、初代会長には作曲家の芥川也寸志が就任しました。そのリーダーシップのもと、様々な音楽祭や歌集の発行が行われ、特に「はたらくものの音楽祭」は重要なイベントへと成長を遂げました。今後も日音協は音楽活動を通じて、労働者や地域社会とのつながりを深めていくことでしょう。

まとめ

日音協は、勤労者の音楽活動を支援する重要な団体であり、労働運動と音楽の融合を図ることから、社会における文化的な役割も果たしています。多様な地域での活動やスローガンに基づく展開を通じて、今後のさらなる発展が期待されます。

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