日本音楽財団

公益財団法人日本音楽財団：日本の音楽文化を支える財団

公益財団法人日本音楽財団は、日本の音楽文化の振興発展に大きく貢献している団体です。1974年の設立以来、アマチュア音楽の振興から、プロ演奏家への楽器貸与、国際交流事業まで、幅広い活動を展開しています。

設立と沿革

1974年、財団法人日本国民音楽振興財団として設立されました。当初はアマチュア音楽の振興に力を入れており、全国各地で音楽祭や演奏会、講習会などを開催。楽譜出版や楽器、練習施設の貸与なども行っていました。海外との交流も盛んで、吹奏楽団や合唱団の派遣・受入も積極的に行っていました。

1994年には、財団法人日本音楽財団に名称変更。国際交流事業や演奏会の開催に加え、音楽家への助成金交付事業を重点的に行うようになります。そして2012年には、公益財団法人に移行し、現在に至っています。

主要事業：楽器貸与事業

日本音楽財団の主要事業は、貴重な楽器を演奏家に貸与する「楽器貸与事業」です。2020年3月時点での所有楽器の資産額は、約100億9900万円に上ります。ストラディバリウスやグァルネリウス・デル・ジェスなど、世界的に有名な名器を多数所有しており、これら貴重な楽器を、国内外の優れた演奏家に貸し出すことで、音楽文化の発展に貢献しています。

所有楽器の一例

ストラディバリウス（複数挺）
「パガニーニ・クヮルテット」（4挺のセット）
「ドラゴネッティ」（1700年製）
「ロード・ニューランズ」（1702年製）
「ハギンス」（1708年製）
「エングルマン」（1709年製）
「カンポセリーチェ」（1710年製）
「ドルフィン」（1714年製）
「ヨアヒム」（1715年製）
「ブース」（1716年製）
「サセルノ」（1717年製）
「ジュピター」（1722年製）
「ウィルヘルミ」（1725年製）
「ムンツ」（1736年製）
グァルネリウス・デル・ジェス（複数挺）
「ムンツ」（1736年製）
「イザイ」（1740年製）
チェロ
「ロード・アイレスフォード」（1696年製）
「フォイアマン」（1730年製）

これらの楽器は、歴史的・芸術的価値が高く、演奏家にとって非常に貴重なものです。

運営と支援

日本音楽財団の運営は、日本財団（笹川陽平会長）が全面的に支援しています。これは、日本財団が日本の文化・芸術の発展に強い関心を抱いていることを示しています。

歴代会長

日本音楽財団には、これまで多くの著名な会長が就任してきました。彼らの指導の下、財団は着実に発展を遂げ、日本の音楽文化に大きく貢献しています。

初代：笹川良一（1974年3月 - 1978年10月）
第2代：江﨑真澄（1978年10月 - 1992年3月）
第3代：首藤堯（1992年5月 - 2003年6月）
第4代：小林實（2003年6月 - ）
第5代：塩見和子（ - 2018年5月）
第6代：海老沢勝二（2018年6月 - ）

まとめ

公益財団法人日本音楽財団は、貴重な楽器コレクションと日本財団の強力な支援を背景に、日本の音楽文化の振興に多大な貢献をしています。今後も、その活動を継続し、日本の音楽シーンをさらに盛り上げていくことが期待されます。

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