日産カレスト

日産カレスト株式会社

日産カレスト株式会社は、かつて日産自動車が展開した大型カーディーラーの名称です。その名は「CARlife（カーライフ）の最上級（-EST）」、そして「CAR（クルマ）のREST（憩い）」を組み合わせた造語であり、訪れる人々に豊かなカーライフ体験と憩いの空間を提供することを目指していました。日産自動車のレッド&ブルーステージの一環として位置づけられていました。

沿革

日産カレストの歴史は、まず1998年12月2日に日産カレスト座間株式会社が設立されたことから始まります。翌1999年12月3日には、日産自動車座間工場の広大な跡地の一角に、最初の店舗であるカレスト座間がオープンしました。

その後、事業は拡大し、2003年10月4日には千葉県千葉市の幕張新都心にカレスト幕張、2004年4月には東京都武蔵村山市の日産自動車村山工場跡地へカレスト村山の出店が発表されました。特に村山工場跡地には、2006年5月にはカーミナル東京が併設されることが決定し、2007年1月3日にオープンするなど、大規模な拠点展開が進められました。

しかし、事業構造の変化に伴い、再編が進められます。2012年1月1日には、店内に展示されていたルノー車およびその試乗車がすべて撤去され、ルノーカレスト座間およびルノーカレスト幕張はルノー神奈川販売に統合されました。同年4月1日には、カレスト座間の新車部門が神奈川日産自動車株式会社カレスト座間店へ、中古車部門が日産自動車販売株式会社ユーカーカレスト座間へとそれぞれ移管され、同時に日産・ハイパフォーマンスセンターの指定からも外れました。併設されていたカーミナル東京も、2012年9月30日をもって閉店しました。

そして、かつて存在した他の店舗も閉鎖されました。カレスト幕張は千葉県との土地賃貸契約期間満了に伴い、2017年6月30日に閉店。これにより、日産カレストとして営業を継続しているのは、カレスト座間のみとなりました。

カレスト座間

現在、カレスト座間は日産神奈川販売株式会社カレスト座間店として営業しています。かつては用品コーナーやルノー車の展示スペース、試乗コースなども備えた大規模施設でしたが、2012年の組織再編と改装を経て、これらは姿を消しました。特に、かつて試乗コースが存在した広大な敷地には、2018年に大型商業施設であるイオンモール座間が開業しており、周辺環境も変化しています。

現在のカレスト座間店は、以下の施設を有しています。

新車コーナー
中古車展示コーナー（福祉車両に関してはオーテックエルコが担当しています）

所在地は神奈川県座間市広野台2-10-3です。

アクセスとしては、「イオンモール座間」（かつての「日産」バス停）から複数のバス路線が利用可能です。

小05系統：直行 小田急相模原駅行き（神奈川中央交通東）
小03系統・林03系統：ひばりが丘経由 南林間駅行き（神奈川中央交通東）
* 座間市コミュニティバス：小松原・病院経由循環コース（Bコース）、相模が丘コース（Cコース）

関連事項

日産カレストの展開は、カルロス・ゴーン氏の下で推進された日産リバイバルプランの一環として、販売網の強化や大型店舗による顧客体験の向上を目指す動きと関連しています。日産自動車座間工場跡地や村山工場跡地といった、かつての日産自動車の生産拠点跡地を有効活用する事例でもありました。

また、カレスト幕張はテレビ番組「日経スペシャル ガイアの夜明け」で、新しい中古車販売の形として取材されたことがあります（2003年11月25日放送）。

関連する場所や組織として、日産自動車本体はもちろん、日産自動車座間工場、イオンモール座間、日産自動車村山工場、カーミナル東京、イオンモールむさし村山、幕張新都心などが挙げられます。販売戦略としては、レッド&ブルーステージという販売チャネル統合の文脈で語られることもあります。

現在、かつての広大な敷地と多機能性を一部縮小しつつも、カレスト座間は地域における日産の主要な販売拠点として機能しています。

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