日産・ステージア M35

M35型ステージア（STAGEA M35）概要

M35型ステージアは、日産自動車が2001年から2007年に製造・販売したステーションワゴン兼クロスオーバーSUVです。1996年に登場したWC34型からフルモデルチェンジされ、スカイラインセダンのV35型プラットフォームをベースにしています。エクステリアは、日産が誇るデザインチームによって製作され、特徴的なフロントグリルや流麗な曲線が印象的です。国内専売車として登場し、2007年6月に生産を終了しました。

メカニズムとパワートレイン

M35型ステージアには、当初、V型6気筒直噴エンジンのVQ25DD型（2.5L）やVQ30DD型（3.0L）に加え、新たに開発された2.5L V6インタークーラーターボも搭載されました。トランスミッションには4速及び5速ATが用意され、4速ATは2.5L NAエンジン搭載車に採用されました。特別仕様車「アクシス350S」では、VQ35DE型エンジンに6速MTが組み合わされています。

2004年のマイナーチェンジにより、VQ30DD型とVQ25DET型エンジンは廃止され、アクシス350Sと同じVQ35DE型を搭載したグレードが新たに登場しました。プラットフォームは、FR-Lプラットフォームが採用され、優れた操縦安定性を実現しています。サスペンションは、フロントが独立式マルチリンク、リアも独自設計となっており、荷物への影響を最小限に抑える配慮がなされています。

デザイン

エクステリアデザインには、日産のダブルアーチグリルが意識されており、流れを感じさせる洗練された印象を与えます。特に、空力性能は高く、Cd値が0.32-0.33という優れた数値を記録しています。インテリアは、スカイラインセダンと基本的に共通のデザインで高い質感を持ち、ロングホイールベースにより広々とした室内空間を実現しています。荷室も拡大され、柔軟な収納が可能です。

グレード構成と特別仕様車

初めは3Lエンジン搭載車「300RX」や、2.5L NAエンジンの「250RS」系、ターボエンジンの「250t」系など多彩なグレードが設定されました。2003年には特別仕様車「70th」をはじめとするさまざまなモデルが登場し、エアロパーツや豪華装備の追加が行われました。特に「アクシス350S」は、M35型として初めてMTを採用したモデルで、新たな試みとして注目されました。

年表

• - 2001年10月16日: M35型ステージア販売開始。
• - 2002年: グッドデザイン賞受賞。
• - 2003年: 特別仕様車「70th」発売。
• - 2004年: マイナーチェンジを実施。
• - 2007年6月30日: 生産終了。

M35型ステージアは、実用性とスタイルを兼ね備えた車両として、多くのユーザーに支持されました。日産独自の技術とデザインの結晶として、時を経てもその存在感は色褪せることがありません。

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