日産・NV400

NV400（エヌブイ400）について

日産自動車がヨーロッパ市場向けに展開している車両「NV400」は、バン（ワゴン）とトラックの機能を併せ持つ軽商用車（LCV）である。NV400の名称の「400」は、その車両総重量が最大4トンであることに由来しており、これはヨーロッパにおけるクラス最大級の軽商用車を意味している。

1. 歴史的背景

NV400は、2010年9月にドイツ国際モーターショーで初めて披露された。その時点では日産のインタースターの後継モデルとして位置づけられ、以降は多様なニーズに応じた仕様が開発されている。2021年9月からは、再びインタースターという名称での販売も開始されていることから、モデル名は柔軟に運用されている。

2. 安全性能

NV400は、安全面でも充実した装備が施されている。運転席エアバッグやブレーキアシスト付きのアンチロックブレーキシステム、さらには電子制御のブレーキシステムも標準装備されており、運転者や同乗者に対する安全性が高められている。このような安全装置の充実により、商用車ながらも安定した走行性能を実現している。

3. 日本国内での活用

日本国内でも注目を集めているNV400は、特に東京消防庁において初の電気自動車（EV）救急車として導入されている。このように、商業車両としての役割だけでなく社会貢献の一環としても活用されており、タカラトミーのトミカシリーズでは「No.44 日産 NV400 EV救急車」として玩具にも展開されている。

4. ボディタイプのバリエーション

NV400の魅力は、ボディタイプの多様性にある。基本的にはエンジンとキャブの構成は共通化されているが、以下のように多彩な仕様が展開されている：

• - バン（ワゴン）

- 前輪駆動パネルバン
- 後輪駆動パネルバン
- クルーバス
- クルーバン

• - トラック

- 前輪駆動シャシシングルキャブ/ダブルキャブ
- 後輪駆動シャシシングルキャブ/ダブルキャブ
- プラットフォームキャブ
- ボックスバン
- ダンプカーシングルキャブ/ダブルキャブ
- ドロップサイドシングルキャブ/ダブルキャブ

これにより、業務の種類や運搬物に応じた車両を選ぶことが可能であるため、多くのビジネスシーンに適応できる。

5. カラーバリエーション

NV400には、魅力的なボディカラーが用意されており、以下のような色が選択可能である：

• - アヴァランチェホワイト（ソリッド）
• - ブレイズ（ソリッド）
• - タンジェリン（ソリッド）
• - シグナルブルー（ソリッド）
• - シトラスイエロー（ソリッド）
• - デルタブルー（ソリッド）
• - シルバー（メタリック）
• - ブルーグレー（メタリック）

この色展開は、企業のブランディングや顧客の好みに応じてカスタマイズすることを可能にしている。

6. 総括

多用途に対応したNV400は、その設計と性能が多くのビジネスニーズに応えられるように工夫されている。商業用車両としての強みや安全性能、さらには社会への貢献という観点からも評価されていることから、今後も様々な場面での活躍が期待される。

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