日産・TDエンジンの概要
日産・TDエンジンは、
1980年代後半から
2000年代初頭にかけて日産ディーゼル工業(現
UDトラックス)によって開発された
ディーゼルエンジンです。このエンジンは、四輪
自動車や
フォークリフト、さまざまな産業機器に使用されるため、多様なバリエーションが供給されました。
エンジンのバリエーション
TDエンジンは、主に以下のいくつかの形式で構成されています。
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TD23系 (2,289cc)
- 性能: 76PS(56kW)/4,300rpm、15.4kg・m(151N・m)/2,200rpm
- 使用燃料: 軽油
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TD25系 (2,488cc)
- 性能: 82PS(60kW)/4,300rpm、16.9kg・m(166N・m)/2,200rpm
- 特徴: JASO規格の
ディーゼルエンジン潤滑油清浄性試験に採用済み
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TD27系 (2,663cc)
- 性能の例: 90PS(66kW)/4,300rpm、18.4kg・m(180N・m)/2,200rpm(グロス値)
- ターボモデルもあり、100PS(74kW)/4,000rpm、24.8kg・m(243N・m)などの出力を持ちます。
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TD42系 (4,169cc)
- 性能の例: 135PS(99kW)/4,000rpm、28.5kg・m(279N・m)
- ターボモデルは145PS(107kW)/4,000rpmや160PS(118kW)/3,600rpmなど高出力も実現しています。
使用されている車種
TDエンジンは多くの車種に搭載されており、特に商業車両や軽トラックなどで広く利用されてきました。以下は主な搭載車両の一部です:
- 日産キャラバン・ホーミー (E24):
1986年9月~1988年10月
- ダットサン (D21): 1987年9月~1992年9月
- アトラス・1t車 (F23): 1995年6月~1999年6月
- セドリック営業車海外向け (Y30後期): 1985年6月~1987年5月
- アトラス・2t車 (H40):
1986年11月~1991年12月
- テラノ (D21):
1986年9月~1992年12月
- サファリ (Y60): 1987年10月~1997年10月
- シビリアン/
いすゞ・ジャーニー (W40): 1988年5月~1999年2月
現在の状況
2024年時点では、TDエンジンの派生製品については、三菱ロジネクスト系列のグローバルコンポーネントテクノロジー株式会社が
フォークリフト向けに製造を行っています。かつてのTDエンジンの供給が終了した部品については、ストック部品や代替の海外試験方法が用いられることがあります。
このように日産・TDエンジンは、その多様な形式と長い歴史を持つエンジンであり、多様なニーズに応える製品として、商業車両や
産業機械において重要な役割を果たしています。