日系人収容所所在地

日系人収容所所在地について

第二次世界大戦中、アメリカ合衆国政府は、自国に住む日系人に対して強制的な収容政策を実施しました。これは、日本軍による真珠湾攻撃をきっかけに、アメリカ国内で高まった日本人に対する不信感と人種差別が背景にあります。この政策により、多くの日系アメリカ人や日本からの移民が、自由を奪われ、人里離れた場所に設けられた収容所での生活を余儀なくされました。

収容所の特徴

収容所は、その性質上、人里から遠く離れた場所や、非法人地域、インディアン居留地などに設置されました。そのため、収容所の正確な所在地を特定することが難しい場合があります。これらの施設は、多くの場合、砂漠地帯や荒野に建設され、収容者たちは厳しい環境下での生活を強いられました。

強制収容の対象者

強制収容の対象となったのは、以下の4州に居住していた日系アメリカ人と日本人、そしてハワイ準州に住む特定の人々、合計12万313人です。また、アメリカの友好国であるメキシコやペルーなどの中南米諸国から連れてこられた日系人や日本人移民も収容の対象となりました。

カリフォルニア州
ワシントン州
オレゴン州
アリゾナ州
ハワイ準州

主要な収容所一覧

以下に、開設日の早い順に主要な収容所の一覧を示します。

ポストン強制収容所 (Poston War Relocation Center)：アリゾナ州、ポストンの近く、コロラド川インディアン居留地内。最大収容者数17,814名。開設日1942年5月8日、閉鎖日1945年11月8日。
トゥーリーレイク戦争移住センター (Tule Lake War Relocation Center)：カリフォルニア州、ニューウェル近郊。最大収容者数18,789名。開設日1942年5月27日、閉鎖日1946年3月20日。
マンザナー強制収容所 (Manzanar)：カリフォルニア州、オーエンズヴァレー。最大収容者数10,045名。開設日1942年6月1日、閉鎖日1945年11月21日。
ヒラリバー強制収容所 (Gila River War Relocation Center)：アリゾナ州、ヒラ川インディアンコミュニティ内。最大収容者数13,348名。開設日1942年7月20日、閉鎖日1945年9月28日。
ミニドカ強制収容所 (Minidoka Internment Camp)：アイダホ州、ハント近郊。最大収容者数9,397名。開設日1942年8月10日、閉鎖日1945年10月28日。
ハートマウンテン強制収容所 (Heart Mountain War Relocation Center)：ワイオミング州、ハートマウンテン。最大収容者数10,767名。開設日1942年8月12日、閉鎖日1945年11月10日。
グラナダ強制収容所 (Granada War Relocation Center)（通称：アマチ収容所）：コロラド州、グラナダ。最大収容者数7,318名。開設日1942年8月27日、閉鎖日1945年10月31日。
トパーズ強制収容所 (Topaz Relocation Center)：ユタ州、デルタ近郊。最大収容者数8,130名。開設日1942年9月11日、閉鎖日1945年10月31日。
ローワー強制収容所 (Rohwer War Relocation Center)：アーカンソー州、マクギー近郊。最大収容者数8,475名。開設日1942年9月18日、閉鎖日1945年11月30日。
* ジェローム強制収容所 (Jerome War Relocation Center)：アーカンソー州、ジェローム近郊。最大収容者数8,497名。開設日1942年10月6日、閉鎖日1944年6月30日。

これらの収容所は、最終的に1946年3月20日にトゥーリーレイク収容所の閉鎖をもってすべて閉鎖されました。日系人の強制収容は、アメリカ史における暗い出来事の一つとして、今もなお語り継がれています。

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