日蔭暢年

日蔭 暢年 (ひかげ のぶとし)

日蔭暢年（1956年7月9日生まれ）は、岩手県宮古市出身の著名な柔道家です。身長は170cmで、主に谷落を得意技としている彼は、日本の柔道界においてその名を知られています。幼少期から柔道に親しみ、卓越した技術と成績を持つ選手としてキャリアを積みました。

略歴

日蔭は、小学校6年生の頃に柔道を始め、その後、国士舘高校、国士舘大学に進学します。大学卒業後は、岩手県警に所属し、1983年には世界選手権78kg級で優勝を果たしました。この成功と同時に1994年に開催されたロサンゼルスオリンピックでは、出場権を得られず、国内予選で涙を飲むことになりましたが、次の1985年の世界選手権では見事に2連覇を達成します。

選手としてのキャリアを終えた後、日蔭は教育の道に進み、盛岡大学とその附属高等学校で体育教師や柔道部顧問として活躍しました。その後、チュニジアのナショナルコーチに就任し、国際的にも指導者としての評価を高めていきます。また、2000年と2004年にはシドニーとアテネのオリンピックにおいて全日本女子柔道強化コーチを務めました。

北京オリンピックに向けては、全日本柔道連盟の強化スタッフ、及び女子ヘッドコーチに任命され、実業団のミキハウス柔道部の監督として選手たちに指導を行いました。特に薪谷翠選手など、才能ある選手たちを育成し、柔道界への貢献を続けました。2008年の北京オリンピックでは、日本選手団の女子柔道監督に就任し、重要な役割を果たしました。

五輪後は全柔連の強化副委員長にも就任しますが、2013年には健康上の理由からその職を辞することとなりました。

主な戦績

日蔭の競技人生は多くの戦績に彩られています。以下は彼が獲得した主な戦績の一部です。

• - 1975年: 新人体重別 優勝
• - 1979年: ソ連国際 2位
• - 1981年: 講道館杯 2位
• - 1981年: 日本国際柔道大会 優勝
• - 1982年: 選抜体重別 2位
• - 1982年: 嘉納杯 優勝
• - 1983年: 選抜体重別 優勝
• - 1983年: 世界選手権 優勝
• - 1984年: 講道館杯 2位
• - 1985年: 大陸別対抗戦 団体戦 2位
• - 1985年: 選抜体重別 優勝
• - 1985年: 世界選手権 優勝

受賞歴

日蔭はその活動を通じて多くの賞も受けています。岩手県民栄誉賞や文部科学省スポーツ功労者としての評価は、彼の貢献の証です。

まとめ

日蔭暢年は、日本における柔道の発展に多大な影響を与えた人物です。選手としてだけでなく、教育者や指導者としてもその名を馳せており、将来の選手たちへの指導を続け、その経験を次世代に伝えています。

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