日野・ブルーリボン

ブルーリボンシリーズの歴史と特徴

概要

ブルーリボン（Blue Ribbon）は日野自動車が1951年から大型バス市場に投入している車種で、その販売は1975年まで続き、1982年以降も継続されています。特徴的なセンターアンダーフロアエンジン技術によって、車内のフラットな床を実現し、乗客の快適さを向上させました。また、ブルーリボンは複数のモデルに派生し、それぞれがバス市場で重要な役割を果たしてきました。

センターアンダーフロアエンジンバス

この技術はエンジンを車両の中央部に配置することで、車内の段差を排除し、乗り降りがスムーズになりました。日野自動車の前身である東京瓦斯電気工業時代にも、この技術は「ちよだバストレーラー」として実績がありました。戦後、日本国内でセンターアンダーフロアエンジンバスを製造したのは日野のみであり、その革新性が認められています。

ブルーリボンBD系の発表

1952年に発表されたBD系が、ブルーリボンの誕生の起源です。この前年に始まったセンターアンダーフロアエンジンバスの開発に基づき、その名前は社内公募により決定されました。1950年代の日野の代表的なバスとして、BD系は幅広く普及し、全国のバス事業者に納入されました。このモデルは1963年まで製造されましたが、その後、市場ニーズの変化に合わせる形で新しいモデルが次々と登場しました。

初代ブルーリボンからブルーリボンIIへ

1982年に発売されたスケルトンボディの初代ブルーリボンは、従来のモデルに代わる新たな選択肢として市場に投入されました。これ以降も多数の派生モデルが製造され、特にブルーリボンIIはいすゞ自動車との共同開発による製品です。エルガとの統合モデルとして、技術的なベースを共に持ちながら、それぞれのブランド力を活かした販売戦略が展開されました。

ハイブリッドバスへの進化

日野はハイブリッド技術の導入にも積極的で、ブルーリボンシリーズにおいてもハイブリッドバスがラインナップされました。ブルーリボンシティHIMRでは、ハイブリッドシステムを導入し、省エネルギー性と環境への配慮を両立させる製品を展開しています。この取り組みは、持続可能な公共交通機関の実現に向けた重要なステップとなっており、今後も進化が期待されています。

ノンステップバスの導入

1997年からはノンステップバスもラインアップに加わり、バリアフリーに対応した設計が評価されました。乗降しやすさを重視するニーズに応える形で、この新しいコンセプトのバスが普及し、様々な地域で採用されています。

結論

ブルーリボンシリーズは、日野自動車のバス事業において重要な位置を占めるモデル群であり、長年にわたり進化を遂げてきました。技術革新、多様なモデルの展開、ハイブリッドやノンステップといった環境への配慮に満ちた取り組みを通じて、日野自動車は今後も公共交通の発展に寄与し続けるでしょう。

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