日野基本射撃場発砲事件

日野基本射撃場発砲事件

2023年6月14日、岐阜県岐阜市の陸上自衛隊日野基本射撃場で発生した発砲事件は、自衛官候補生による悲劇的な出来事として広く報じられました。事件は午前9時8分頃に発生し、同施設で行われていた実弾射撃訓練中に、候補生の一人が教官および同僚に向けて自動小銃を発射しました。この結果、2名の自衛官が死亡し、1名が重傷を負いました。

事件の経緯

その日、日野基本射撃場では新隊員教育の一環として実弾射撃訓練が行われており、最終日を迎えていました。候補生Z（当時18歳）は、射撃訓練の準備をしている最中に無断で銃に弾倉を装填しました。これに気づいた教官A3曹（当時25歳）がZに対して停止命令を出しましたが、Zはその指示に従わず、突如としてA3曹に向けて発砲しました。

Zは次に後ろにいたB1曹（当時52歳）やC3曹（当時25歳）にも発砲し、2人は即座に心肺停止状態となり、病院に搬送されたものの死亡が確認されました。C3曹は負傷し、全治3ヶ月の重傷を負いました。その後、Zは現場で確保され、岐阜県警に引き渡されました。

事件の捜査と処理

事案は自衛隊内での発生だったため、県警と警務隊による合同捜査が行われました。Zは、「狙いは52歳の教官だった」と供述したと報じられ、事件の背景や動機が注目されます。15日には、Zの容疑が殺人及び未遂に切り替えられました。その後、精神鑑定が行われ、1月23日には、強盗殺人と同未遂に容疑が変更され、岐阜家庭裁判所に送致されました。

社会的反響

この事件は日本国内外で幅広く報じられ、特に自衛隊の安全管理体制への懸念が高まりました。防衛大臣や陸上幕僚長が公式に謝罪し、原因究明と再発防止策が求められました。また、陸上自衛隊は全国での射撃訓練を一時見合わせる措置を取りました。

まとめ

日野基本射撃場での発砲事件は、自衛隊内部における重大な事故であり、その後の捜査や処分の結果が注目されています。事件の背景には、精神的な問題や訓練環境の影響があるとされていますが、詳細な状況はまだ不明な点が多いです。このような悲劇が二度と起こらないよう、今後の対策が求められます。

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