早坂久之助

早坂久之助

早坂久之助（はやさか きゅうのすけ、1883年9月14日 - 1959年10月26日）は、明治時代から昭和時代にかけてのカトリック教会の司教であり、洗礼名は「ヤヌアリオ」です。彼は日本人として初めて司教となった人物であり、長崎教区の司教を務めました。また、彼の弟である早坂久兵衛もカトリック教会の聖職者であり、朝鮮の大邱教区司教を務めています。

生涯

1883年（明治16年）9月14日、早坂久之助は仙台にて、カトリックに改宗したばかりの両親のもとに生まれました。彼は第二高等学校を卒業後、ローマのウルバノ大学に留学し、研鑽を積みました。1917年（大正6年）6月10日には司祭に叙階され、聖職者としての道を歩み始めます。1920年には、駐日ローマ教皇使節の秘書という要職に就きました。

1927年（昭和2年）10月27日、早坂久之助はバチカンにおいて、教皇ピオ11世により日本人初の司教に叙階されました。司教叙階後、彼はアメリカを経由して日本に帰国しましたが、その際、アメリカ各地で盛大な歓迎を受けました。ニューヨークでは、セント・パトリック大聖堂において、日本人として初めて荘厳ミサを捧げるという栄誉に浴しました。

帰国後の昭和16年'>[1928年]]、早坂久之助は長崎教区長に着任しました。当時、長崎教区はパリ外国宣教会に司牧が委ねられていましたが、邦人司牧区となるにあたり、パリ外国宣教会は守山神父と浦川和三郎神父を指名していました。しかし、布教聖省は早坂神父を選出したため、この指名は却下されることとなりました。（なお、浦川神父はその後、1941年]に仙台[[教区の司教となっています。）

長崎教区長在任中、早坂久之助は、マキシミリアノ・コルベ神父が聖母の騎士修道会を創立する目的で来日した際、雑誌「聖母の騎士」を出版する許可を与えました。また、コルベ神父が哲学博士号を持っていることを知ると、教区の長崎公教神学校で教えるよう要請しました。これにより、コルベ神父は日本での活動を本格化させ、カトリック教会の発展に貢献しました。

1934年（昭和9年）には、邦人女子修道会である長崎純心聖母会を創設しました。またこの頃、カトリック教会の国家への忠誠を示すための飛行機の献機を目的とした長崎カトリック兵器献納会の代表者も務めています。

1937年（昭和12年）2月5日、早坂久之助は長崎教区長を引退し、同日にフィロメリウムの名義司教となりました。引退後は、自身の故郷である仙台に戻り、余生を過ごしました。そして1959年（昭和34年）10月26日、76歳でその生涯を閉じました。

早坂久之助は、日本人初の司教として、日本のカトリック教会の発展に大きく貢献しました。彼の功績は、今日においても高く評価されています。

参考文献

池田敏雄『人物による日本カトリック教会史:聖職者および信徒75名伝』中央出版社、1968年。305頁。

外部リンク

長崎純心聖母会公式ホームページ
* Bishop Januarius Kyunosuke Hayasaka †

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