旭川 (徳島県)

旭川（あさひがわ）は、徳島県勝浦郡上勝町を流れる勝浦川水系の支流です。上勝町の最高峰である高丸山（標高1,439m）に源を発し、豊かな自然の中を流れていきます。

地理的な特徴として、旭川は上勝町の旭川地区を流れ、最終的には勝浦町落合で勝浦川本流へと合流します。その水は清冽で、アメゴをはじめとする多様な水生生物の生息地となっています。特に、八重地地区ではアメゴの養殖が盛んに行われており、地域の特産品となっています。

旭川の左岸には、江戸時代の元文5年（1740年頃）に完成した野尻用水が設けられています。この用水は、昭和42年（1967年）時点で29.56ヘクタールもの広大な農地を灌漑し、流域の農業を支えてきました。現在も農業用水として重要な役割を果たしています。

旭川沿いには、徳島県道16号徳島上那賀線が並行して走っており、川の流れに沿って西へと延びています。県道は八重地トンネルを越えると、那賀郡那賀町（旧木沢村）の北部に続いています。この道路は、旭川流域の集落を結び、地域住民の生活を支える重要な交通路となっています。

旭川流域には、いくつかの名所も点在しています。その一つが、江戸時代に建てられた田中家住宅です。歴史的な建造物として、当時の生活様式を今に伝えています。また、殿川内渓谷は、旭川の清流が生み出す美しい景観で知られています。四季折々の自然を満喫できるスポットとして、多くの人々が訪れます。

旭川が流れる自治体は、徳島県勝浦郡上勝町です。上勝町は、美しい自然と豊かな文化が息づく町であり、旭川はその象徴的な存在と言えるでしょう。

参考文献

* 『角川日本地名大辞典 36 徳島県』（1986年 ISBN 4040013603）

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