旭川競馬場

旭川競馬場の概要

旭川競馬場（あさひかわけいばじょう）は、北海道旭川市に位置していた地方競馬場で、長い歴史を有しています。競馬場は1975年9月5日に開設され、その後さまざまな競技イベントが行われてきました。特に、ホッカイドウ競馬の一環としてさまざまなレースが開催され、ナイター競走（旭川ナイトレース）も1994年より実施されました。

競馬場の開設以前、明治時代末期に近文町で1号競馬場が設立されましたが、1965年に花咲町へ移転。その後、施設の老朽化や花咲スポーツ公園の大規模改修に伴い、1975年に現所在地である神居町に移転しました。旭川競馬場は、当初はホッカイドウ競馬（平地競走）とばんえい競馬を併催していましたが、1998年度から2006年度までは日本国内において唯一、両方の競馬を同時に行う競馬場として注目を集めていました。

しかし、旭川市は2006年度にばんえい競馬から撤退し、2008年10月16日にはホッカイドウ競馬も終了を表明。競馬場としての役割を完全に失い、最後のレースはエーデルワイス賞でした。これにより、旭川競馬場は長きにわたる競馬の歴史を終えました。

競馬場の跡地利用

競馬場の閉鎖後は、さまざまな用途に利用されることが検討されました。特に、クロスカントリースキー競技「バーサーロペットジャパン」のメイン会場や農業機械の展示即売会場として使用されることがありましたが、2009年末にはスタンドなどの施設が解体されました。

その後、跡地には企業や官公庁向けのデータセンターや大規模太陽光発電所の誘致が模索されましたが、これらの計画は実現しませんでした。ところが、2014年10月28日には横浜ゴムが跡地と隣接地の一部を約4億円で取得し、その後は冬季用タイヤの性能確認のためのテストコースとして活用されることになりました。2015年12月には「北海道タイヤテストセンター」が完成し、冬季には氷点下の環境下でのテストが行われています。

競馬場のコース概要

旭川競馬場の最後の頃の競馬コースについて紹介します。平地走路は右回りのダートコースで、1周の距離は1300m、直線部分は262mで、フルゲート14頭に対応できる設計でした。距離は900mから2300mまで設定され、スパイラルカーブを採用していました。

一方で、ばんえい走路は全長が直線200mで、障害競走に必要な第1障害と第2障害が設けられています。別々のコースとして設計され、プレースメントにおいては十分なパワーとスタミナが求められるコースとなっていました。

2008年までのホッカイドウ競馬におけるレコードタイムも記録されており、競馬場は競技者やファンにとって重要な存在でした。このように、旭川競馬場は地方競馬の象徴として多くの歴史的瞬間を有した場所でした。

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