旭琉會

旭琉會について

概要

旭琉會（きょくりゅうかい）は、沖縄県中頭郡北中城村を本拠地とする指定暴力団で、2023年末時点で約210人の構成員を抱えています。1970年に「沖縄連合旭琉会」として設立され、その後の抗争を経て1990年代に二つの派に分裂しましたが、2011年に再統合され、現在の名称で活動しています。

歴史的背景

設立と初期の抗争

沖縄の暴力団は伝統的な「ヤクザ」とは異なり、第二次世界大戦後の混乱期に生まれた地元の無法集団が変遷を経て形成されました。1952年頃、那覇市の「那覇派」と沖縄市の「コザ派」が対立を繰り返す中、1970年に「沖縄連合旭琉会」が結成されました。組織としては数度の抗争を経た後、仲本善忠の指導の下、旭琉會が誕生しました。

山口組との抗争

旭琉會は、沖縄進出を目論む山口組との抗争を繰り広げ、1970年代後半には多くの暴力事件が発生しました。この抗争の中では、仲本善忠が逮捕され、組織は1968年の改称を経て二代目体制へと移行しました。二代目の多和田真山は、山口組との関係を築こうとしましたが、組内の反発により命を落とす結果となりました。

分裂と指定暴力団への昇格

1990年、旭琉會内部の対立が激化し、理事長の富永清に主導される形で「沖縄旭琉会」が独立しました。この分裂は、無関係な市民が巻き込まれる重大な事件を引き起こし、暴力団対策法施行の契機の一つとなりました。1992年6月には両者ともに指定暴力団に認定され、その後も冷戦状態が続きました。

統一と現在

2011年、旭琉會と沖縄旭琉会の再統合が正式決定され、これにより組織は「旭琉會」として再発足。これが暴力団対策法施行以来、全国で初の指定暴力団の合併となりました。現在も沖縄県内唯一の指定暴力団として活動しており、構成員は約210人を有します。

資金源と外部との関係

旭琉會は公式には違法薬物の取り扱いを禁じていますが、実情としては資金繰りの悪化により許可されている活動が広がっているとの指摘があります。また、最近では中国や台湾の暴力団との関係が取り沙汰されています。

沖縄のヤクザ文化

沖縄におけるヤクザは、本土のそれとは異なり、戦後の混乱から形成されたもので、組織内部の関係は兄弟的で血縁的な特徴が強いです。これは本土ヤクザの親子関係をベースとした組織形態とは大きく異なります。このため、沖縄における抗争は本土と異なる形態をとることが多いのです。

結論

旭琉會は沖縄県における指定暴力団として、長い歴史の中で多くの抗争や変遷を経て、現在の形を保っています。今後の動向にも注目が集まります。

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