明方村立寒水小学校

明方村立寒水小学校について

明方村立寒水小学校（みょうがたそんりつ かのみずしょうがっこう）は、かつて岐阜県郡上郡明方村、現在の郡上市に存在していた公立の小学校です。この学校は、長い歴史を持ちながらも、1973年に他の小学校との統合により閉校となりました。以下では、寒水小学校の歴史やその後の跡地について詳しく説明します。

概要

寒水小学校は、現在の郡上市明宝寒水の地域を校区とし、明方村内において教育の場を提供していました。1973年には、奥明方小学校と奥住小学校と統合する形で、明方小学校（現・明宝小学校）が新たに設立されたため、寒水小学校はその役割を終えることになりました。閉校後も、校舎は明方小学校寒水分教室として1974年3月まで存続しましたが、最終的には2003年に取り壊されました。現在、その跡地には寒水掛踊伝承館や消防団の器具置場、車庫が設けられており、当時を偲ばせる唯一の痕跡として石垣が残っています。

沿革

寒水小学校の歴史は1873年に遡ります。この年、寒水村に楠実義校の支校として「寒水支校」が開校されました。当初は本光寺を仮校舎として使用し、常設の教師はおらず、楠実義校から教師が巡回指導を行う形をとっていました。1875年には「大谷義校寒水支校」と改称され、その後、1877年に大谷義校から独立して「寒水学校」に改名されました。この頃、白山神社拝殿を校舎に改修し、さらに1892年には新たに校舎が建設されました。

1886年には「寒水簡易科小学校」に、1893年には「寒水尋常小学校」と改称が行われ、1905年には補習学校も併設されるようになりました。その後、1910年に新築移転し、1916年には「奥明方第一尋常小学校」と名を変え、1924年にはさらに「奥明方第一尋常高等小学校」と改称されました。

1941年には「奥明方第一国民学校」に改められ、戦後の1947年に「奥明方村立寒水小学校」に改称されました。1947年に奥明方中学校寒水分校も併設され、1961年にはその分校が廃止される運命を辿ります。1970年には奥明方村が明方村に改称され、同時に寒水小学校もその名称に変更されます。

やがて1973年に他校との統合が行われ、寒水小学校はその役割を終え、明方小学校寒水分教室となりますが、1974年には完全に閉校となりました。このように、寒水小学校は長い歴史とともに地域社会に密接に関わっていたことがわかります。

その他の情報

ちなみに、寒水小学校の名称の読み方は「かのみず」であるにもかかわらず、昭和20年代から昭和末期にかけて「かんすい」と誤読されることがありました。これは、名称変更の際に子どもたちが誤読したことから広まり、定着してしまったと考えられています。これにより、地域内外での認識に混乱が生じたという事例も存在しています。

このように、明方村立寒水小学校は数多くの変遷を経て地域に貢献してまいりました。現在は、その跡地が新たな役割を果たしながら、過去の歴史を静かに物語っています。

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