明治公園爆弾事件

明治公園爆弾事件

明治公園爆弾事件（めいじこうえんばくだんじけん）とは、1971年6月に東京都の明治公園で起こった一連の爆弾関連の暴力事件を指します。この事件は、同年の沖縄返還協定調印に反対する集会が引き金となり、過激派グループである中核派と、警視庁機動隊との間の激しい衝突が発生したことから始まりました。

背景

事件の発端は、1971年6月15日、明治公園で開催された中核派の集会に遡ります。この集会は沖縄返還協定に対する強い反対の意思を示すもので、多くの参加者が集まりました。しかし、集会は日に日に過激化し、暴徒化した参加者たちが警視庁機動隊に対して攻撃を仕掛けることになりました。

衝突の様子

6月17日の午後8時50分頃、機動隊と新左翼（特に中核派）の間で衝突が激化しました。この際、赤軍派と呼ばれる別の過激派グループから、機動隊に向けて鉄パイプ爆弾と呼ばれる武器が投げつけられました。この爆弾が爆発した結果、多くの機動隊員が被害を受ける事態に至りました。

被害状況

爆発により、機動隊員の中には腹部に裂傷を負い、大腸が露出するという重大なケガをした者も含まれていました。最終的に、37名の機動隊員が重傷または軽傷を負うという結果となり、この事件は日本の警察にとって衝撃的な出来事となりました。

事件後の動き

事件が発生した後、警察当局はこの爆弾事件の背後にある犯人の特定に向けて動き出しました。1971年9月25日、警視庁公安部特捜本部は、松江相銀米子支店強奪事件で逮捕され、鳥取拘置所に収監されていた男を殺人未遂などで再逮捕しました。この逮捕は、事件の背後に存在する過激派グループの活動を抑制しようとする試みの一環でした。

結論

明治公園爆弾事件は、当時の日本における過激派の活動の一端を示すものであり、また警察と過激派との関係が如何に緊張しうるかを物語っています。この事件は、沖縄返還に対する反発だけでなく、当時の社会情勢が抱えるさまざまな問題を浮き彫りにしました。今後もこうした事件が繰り返されないよう、社会全体での対話や理解が求められています。

もう一度検索