映画ドラえもん のび太の人魚大海戦

映画ドラえもん のび太の人魚大海戦

『映画ドラえもん のび太の人魚大海戦』は、藤子・F・不二雄の人気漫画「ドラえもん」を基にした、2010年に公開された日本のアニメーション映画です。この作品は、映画ドラえもんシリーズの第30作目となり、また漫画連載の開始から40周年を迎えるという特別な節目を祝うものでもあります。

概要

本作はシリーズの第2期の第5作にあたります。原案は、藤子・F・不二雄の作品集である「深夜の町は海の底」に触発された物で、前作『ドラえもん 新・のび太の宇宙開拓史』から2年の時を経て登場した大長編作品です。脚本は真保裕一が手掛け、監督は楠葉宏三が担当しました。

あらすじ

物語は、スネ夫が海でのスクーバダイビングを楽しんだ思い出を語ることから始まります。それに触発されたのび太は、自分も海でダイビングをしたいと願い出ます。ドラえもんは、彼の願いをかなえるために「架空水面シミュレーター・ポンプ」というひみつ道具を取り出します。この道具を使って、陸上に架空の海を作り出すことができるのです。

早速、のび太たちはいつもの空き地で水面のシミュレーションを楽しみますが、そのうち人魚族の姫・ソフィアが迷い込んでしまいます。彼女は、約5000年前にアクア星人であった人魚族の一員で、地球の海底に住んでいます。しかし、怪魚族が彼女たちの守る宝「人魚の剣」を狙っており、もし手に入れられたら、宇宙全体が彼らに支配されてしまう危険があると語ります。

のび太たちとドラえもんは、ソフィアたち人魚族と協力し、怪魚族から宝物と宇宙を守る戦いに立ち上がります。

キャラクター

声優陣には、水田わさび（ドラえもん）、大原めぐみ（のび太）、かかずゆみ（しずか）、木村昴（ジャイアン）、関智一（スネ夫）が名を連ねています。特にソフィア役の田中理恵は、彼女の気の強い一面や思いやりある姿を見事に演じています。

人魚族の女王オンディーヌや、科学者のメジーナ博士とその助手サッカーナ、またストーリーの黒幕である怪魚族の王・ブイキンなど、個性的なキャラクターが物語に彩りを添えます。

音楽

映画の音楽は、宮川彬良が手掛けており、オープニングテーマには「夢をかなえてドラえもん」、エンディングテーマには「帰る場所」が使用されています。また、挿入歌には武田鉄矢が手掛ける「遠い海から来たあなた」が登場します。

評価と興行成績

本作は公開初日から大ヒットし、動員数は49万8,198人を記録し、興収は5億5,348万3,650円に達しました。公開から30日後には、261万6,561人が観覧をし、27億円を超える収益を上げました。2011年には、第34回日本アカデミー賞の優秀アニメーション作品賞にノミネートされました。

付随企画

映画の公開を記念して様々な関連イベントや企画も展開されました。特に、映画祭や特別番組などが組まれ、多くのファンに楽しまれました。

「映画ドラえもん のび太の人魚大海戦」は、友情、勇気、そして冒険のテーマを描いた心温まる作品であり、親子で楽しめる内容です。ドラえもんのひみつ道具を駆使したユニークなストーリー展開が、多くの観客に愛され続けています。

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