春夏秋冬 (SIONのアルバム)

アルバム『春夏秋冬』について

『春夏秋冬』（しゅんかしゅうとう）は、日本のミュージシャンSIONの2枚目となるオリジナル・アルバムで、1987年1月21日に発売されました。このアルバムは、レコード会社BAIDIS（テイチク）からリリースされ、当初から多様な形式で提供されたことでも注目されています。具体的には、LPレコード、カセットテープ、CDの3つの形態で販売され、様々なリスナーに手に取ってもらうことができました。

アルバム制作の背景

『春夏秋冬』は、前作『SION』からわずか7ヶ月の短期間で制作されました。アルバムの表題曲は、泉谷しげるが手掛けた楽曲のカバーであり、SION独自の解釈が加えられています。1986年2月にはラウンジ・リザーズとの共同でベーシック録りが行われる予定であり、当時はこのアルバムがSIONのメジャーデビュー作として位置づけられる予定もありました。

レコーディングは東京とニューヨークで行われ、特にニューヨークではラウンジ・リザーズのメンバーがセッションに参加しています。この国際的な録音環境は、アルバムに奥行きを与え、SIONの音楽的スタイルを広げる要因となりました。

リリースと変遷

『春夏秋冬』は発売から数年後の2004年3月24日に再発され、さらに2008年8月27日には紙ジャケット・リマスタリング仕様でも再発売が行われました。これらの再発版は、当初の音源とは異なり、いくつかの曲が収録されていない点が特徴です。特に、2004年版には「ハード・レイン」と「レストレス・ナイト」が含まれていたものの、2008年の紙ジャケ版では収録されていません。

収録曲の紹介

アルバムの収録曲は、SION自身が作詞・作曲を手掛け、影響力のある楽曲が揃っています。以下は、主な収録曲の一覧です：

• - 抱いてくれ (4:20)
• - 楽しみといえば (4:20)
• - ダーリン (4:03)
• - ハングリー・ナイト (3:05)
• - 12月 (4:03)
• - 春夏秋冬 (4:59)
• - バック・ストリート (4:45)
• - このままが (3:25)
• - やるせない夜 (3:37)
• - クロージング・タイム (4:33)

特に「抱いてくれ」はミニ・アルバム『KNOCK ON THE HEART』から再録音されていますが、歌詞に一部変更が加えられています。また、アルバム内の「春夏秋冬」は、泉谷しげるの曲のカバーであり、SIONにとって重要なシングルとなっています。

参加ミュージシャン

このアルバムの制作には、多くの実力派ミュージシャンが参加しました。SION自身がボーカルを務め、 John Lurieがハーモニカ、Evan Lurieがピアノやオルガン、Marc Ribotがギターを担当するなど、ジャンルを超えた音楽性が発揮されています。さらに、Roy Nathanson（サックス）、Curtis Fowlkes（トロンボーン）、Erik Sanko（ベース）など、数々のアーティストがその魅力をさらに引き立てています。

このように『春夏秋冬』は、SIONの音楽キャリアにおいて重要な意味を持ち、後の作品にも影響を与える作品として、多くのリスナーに愛され続けています。

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