春風亭百栄

春風亭百栄（しゅんぷうてい ももえ）

春風亭百栄は、1962年9月3日生まれ、静岡県静岡市（旧清水市）出身の落語家である。本名は青木規雄で、現在は落語協会に所属している。彼の出囃子は「月の巻」であり、特に独特の世界観を持つ新作落語を得意としている。

経歴

百栄は静岡学園高校を卒業後、アメリカ・ロサンゼルスで約9年間寿司屋で修行しながら放浪生活を送った。アメリカで過ごしていた間、彼は偶然にも同い年の落語家、橘家文蔵が出演する『落語のピン』というテレビ番組を観て感銘を受け、落語家を目指す決意を固めた。

1995年2月、彼は七代目春風亭栄枝のもとに入門し、前座名「のり太」を名乗ることになった。入門の際、立川談志への入門も考え、面接を受けたり他の師匠にも弟子入りを志願したが、すべて叶うことはなかった。その後、6月には前座としてスタートを切る。

1999年5月には二ツ目に昇進して「栄助」と改名し、さらに2004年にはユニット『大江戸タイフーン』を結成してCD『大江戸台風族』をリリースした。2007年11月には恩田えりとともにユニット「ウニウミウシ」としてM-1グランプリに挑戦、三回戦まで進出を果たす。

そして、2008年9月には三代目三遊亭歌橘や四代目三遊亭歌奴などと共に真打ち昇進し、「百栄」と改名した。彼のキャリアは多岐にわたる。

芸歴

• - 1995年

- 2月：七代目春風亭栄枝に入門。
- 6月：前座名「のり太」として活動開始。

• - 1999年5月：二ツ目昇進し、「栄助」と改名。
• - 2008年9月：真打昇進、「百栄」と改名。

また、百栄は『BS笑点』時代から『笑点Jr.』のメンバーとしても知られており、その際には特に自己紹介で「ニャー!」と猫の真似をするのが定番だった。座布団運びのセイラに懸想するキャラクター設定があり、放送開始当初は無かったものの、2008年からその個性的なキャラを確立した。

演目

百栄は、古典落語の他、新作、自作、また改作も数多く手掛けており、代表的な演目には「甲子園の魔物」や「寿司屋水滸伝」が含まれている。

メディア出演

テレビ番組やインターネットにも多く出演しており、『爆笑オンエアバトル』や『BS笑点』、さらには映画『二つ目物語』でもナレーションを担当したことがある。百栄の独特の視点とエネルギーは多くのファンに親しまれている。

所属・弟子

現在は二ツ目の春風亭だいえいや、廃業した春風亭百んがなども彼の弟子である。百栄のスタイルは、新作落語の領域において新しい風を吹き込み続けている。彼の芸は、落語の未来を担う存在として注目されている。

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