昭和52年豪雪

昭和52年豪雪（1976年-1977年）

1976年12月から1977年2月にかけて、日本全国で発生した記録的な大雪災害が「昭和52年豪雪」です。この豪雪は、全国的な低温と大雪が重なり、多くの死傷者や家屋被害をもたらしました。この豪雪は「五二豪雪」または「52豪雪」とも呼ばれます。

概要

1977年1月と2月は、日本全国で気温が著しく低い状態が続きました。冬型の気圧配置が持続し、上空には強い寒気が流れ込んだため、平均気温は平年よりも2～3℃低くなっていました。特に2月にはシベリア寒気団が南下し、32年ぶりの異常な低温を記録しました。

12月下旬には、二つ玉低気圧が通過した影響で、東北地方や北海道など北日本を中心に大雪となりました。低気圧通過後も強い冬型の気圧配置が続き、1月4日まで大雪が続きました。東北地方や北陸地方では、1日の降雪量が30cmから多いところでは100cmに達しました。特に北陸地方では、1945年以来となる記録的な低温に見舞われ、1976年12月末から長期間にわたって異常気象に見舞われました。この大雪は、昭和38年1月豪雪を上回る規模で、北陸地方全域を襲いました。

12月27日から1月6日にかけての大寒波を皮切りに、1月12日から14日には中規模の寒波、それ以降も断続的に小規模な寒波が到来しました。さらに、1月28日から2月8日には再び大寒波が襲来し、その度に冬型の気圧配置が強まり、降雪地域は平野部から山間部へと拡大しました。

1月中旬、1月末から2月上旬、そして2月中旬にも強い冬型の気圧配置が維持され、最深積雪は新潟県上越市高田で254cm、青森県青森市で195cm、石川県金沢市で126cm、鳥取県鳥取市で105cmとなるなど、日本海側の平野部でも軒並み1mを超える積雪を記録しました。また、太平洋側の地域でも雪が降り、2月16日には鹿児島県鹿児島市で14年ぶりの積雪20cm（当時の観測史上5位）、2月18日には伊豆諸島の八丈島で2cm（当時の観測史上2位）、青ヶ島では40年ぶりの積雪を観測しました。

被害

この豪雪による被害は甚大で、全国で死者101人、負傷者834人に及ぶ人的被害が発生しました。また、住家全壊56棟、半壊83棟、床上浸水177棟、床下浸水1,367棟などの物的被害も発生しました。

脚注

昭和52年豪雪は、記録的な低温と大雪が複合的に発生した災害でした。
特に北陸地方では、過去の豪雪を上回る規模の大雪に見舞われました。
太平洋側の地域でも積雪が観測され、広範囲に影響が及んだことが特徴です。

外部リンク

昭和52年豪雪（災害をもたらした気象事例） - 気象庁
* 昭和51年12月末から昭和52年2月はじめにかけての新潟県の低温と大雪に関する異常気象速報 - 新潟地方気象台

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