時の輝き

時の輝き

『時の輝き』は、折原みとによる日本のライトノベル作品で、1990年から1992年にかけて講談社X文庫から刊行されました。その後、講談社F文庫、講談社文庫からも再版され、長く愛され続けています。小説版に加え、漫画化、映画化もされており、幅広いファン層を獲得しています。

あらすじ

物語は、看護師を目指す少女・神崎由花と、陸上選手として活躍していた守谷峻一の出会いから始まります。中学時代、陸上記録会で良い成績を出せずに落ち込んでいた峻一を励ましたことがきっかけで、由花は看護師を志すようになります。しかし、由花は転校し、二人は離れ離れに。

数年後、由花は実習先の病院で峻一と再会します。峻一は、バイク事故で入院しており、そこで二人は恋人関係になります。しかし、峻一は膝の腫瘍が発覚し、摘出手術を受けるも、肺への転移が確認されます。由花は、峻一のそばにいるために、両親に嘘をついて病院に入り浸ります。

峻一は、抗がん剤治療の効果がなく、一時的に小康状態になるものの、クリスマス直後の12月26日に亡くなってしまいます。由花の悲しみは深く、峻一の妹である亜矢は、兄と由花の姿を見て看護師を志すようになります。

物語は、9年後、看護学校に通う亜矢を主人公にした第2部へと続きます。亜矢は、実習を通して様々な経験をし、成長していきます。そして、由花は亜矢の憧れの先輩ナースとして登場します。由花の心には、今も峻一の存在が残っています。

登場人物

神崎由花（かんざき ゆうか）：私立明愛学園看護科の2年生。中学時代の出来事がきっかけで看護師を志す。実習先で再会した峻一と恋人関係になる。第2部では、亜矢の憧れの先輩ナースとして登場。
守谷峻一（もりたに しゅんいち）：N高に通う陸上選手。バイク事故で入院した病院で由花と再会する。膝の腫瘍が発覚し、肺への転移のため亡くなってしまう。
守谷亜矢（もりたに あや）：峻一の妹。第1部では小学生だが、第2部では看護学校に通う学生として主人公となる。
大島（おおしま）：峻一の主治医。第2部では由花と恋人関係になる。

書籍情報

小説

講談社X文庫版
折原みと 『時の輝き』 講談社〈講談社X文庫〉、全2巻
1990年1月発行、ISBN 4-06-190578-3
1992年10月発行、ISBN 4-06-198681-3
講談社F文庫版
折原みと 『時の輝き』 講談社〈講談社F文庫〉、2005年2月発行、ISBN 4-06-280000-4
講談社文庫版
折原みと 『時の輝き』 講談社〈講談社文庫〉、2009年10月15日発売、ISBN 978-4-06-276497-1

漫画

折原みと 『時の輝き』 講談社〈KCデザート〉、2000年10月11日発売、ISBN 4-06-341107-9

映画

1995年3月18日に公開された。監督は朝原雄三、主演は高橋由美子。映画の脚本をまとめたシナリオブックも出版されている。

キャスト
神崎由花：高橋由美子
守谷峻一：山本耕史
由花のパパ：橋爪功
由花のママ：風吹ジュン
由花のおばあちゃん：東恵美子
俊一のママ：夏木マリ
守谷亜矢：京野ことみ
恭子：春木みさよ
さとる：早瀬翼
婦長：石井苗子
来島（看護婦）：角替和枝
永島：樹木希林
大島（大学病院の先生）：別所哲也
スタッフ
監督：朝原雄三
製作：櫻井洋三
プロデューサー：野村芳樹、秋葉千晴
脚色：山田洋次、朝原雄三
原作：折原みと
音楽：西村由紀江（ポニーキャニオン）
音楽プロデューサー：小野寺重之、高石真美
録音：岸田和美
撮影：長沼六男
美術：横山豊
衣装：本間邦人
照明：中村裕樹
編集：石島一秀
助監督：佐々木智明
配給：松竹
主題歌
東野純直:「確かに愛したとき」（ティー・グランドミュージック）
挿入歌
東野純直:「Lover's Moon」（ティー・グランドミュージック）

関連書籍

折原みと 『時の輝き 映画編』 講談社〈講談社X文庫ティーンズハート〉、1995年2月発行、ISBN 4-06-199352-6

外部リンク

時の輝き - allcinema
時の輝き - KINENOTE

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