時任亜弓

時任亜弓（ときとうあゆみ）は、1974年10月2日生まれの東京都出身の女優です。160cmの身長を持つ彼女は、劇団ひまわり、文学座研究所、東京乾電池養成所を経てデビューを果たしました。旧芸名は時任歩、さらにそれ以前は松村歩として活動していました。

彼女の芸名は、宇宙への強い興味から名付けられました。「時」は宇宙を構成する時間と空間、「矢」はまっすぐに進む意思を表し、時の流れに身を任せながらも、自身の道を突き進む彼女の意志が込められています。

キャリアの初期には、オリジナルビデオなどでヌードや濡れ場シーンにも出演していましたが、改名後はこれらの作品への出演を自粛しています。好きな言葉は『Que Sera, Sera (ケセラセラ)』。人生観を表すこの言葉が、彼女の歩みを象徴していると言えるでしょう。

2000年には、シューリー・チェン監督の映画『I.K.U.』で主演を務め、主人公・Reiko1役を熱演しました。この作品はサンダンス映画祭で高く評価され、大きな話題となりました。彼女の演技力は高く評価され、以降も数多くの作品に出演。映画『I.K.U.』以降も、幅広いジャンルの作品で活躍しました。

映画では、『空の穴』『最強獣誕生 ネズラ -NEZULLA-』『カナ子』『脱皮ワイフ』『イントゥ・ザ・サン』など、個性的な役柄を数多く演じています。また、『五重塔』『世界はときどき美しい』『DEEP BLOOD』といった作品にも出演し、高い演技力で観客を魅了しました。

テレビドラマにおいても、『月曜ゴールデン』『美しい罠』『金曜プレステージ』『土曜ワイド劇場』『相棒』など、人気シリーズにも多数出演しています。それぞれの作品で異なる役柄を見事に演じ分け、高い演技力を披露しました。バラエティ番組への出演も多く、その幅広い才能と表現力を示しています。

さらに、舞台にも意欲的に挑戦し、『家畜人ヤプー』『愛レンジャー』『TUMBLE』などに出演。スクリーンやテレビとはまた異なる魅力を発揮しました。CMにも多数出演しており、その存在感は広く知られています。

2007年にはOFFICE STOICを設立し、2008年にはグッドラックカンパニーに所属。その後、2018年にOFFICE STOICに戻りました。しかし同年4月30日、自身のホームページにて俳優業からの引退を発表しました。

彼女の活動は、映画、テレビドラマ、舞台、CM、オリジナルビデオ、さらにはラジオパーソナリティ、写真集の出版、そして著作までと多岐に渡り、女優としてだけでなく、幅広い才能を発揮しました。

2000年に出版された写真集『東京サーカス 大野純一ポートレイト写真集』や、レーションに関する知識を深く掘り下げて執筆された著作『レーションワールドカップ』は、彼女の多様な興味関心を示すものです。

時任亜弓は、独特のキャリアと個性的な役柄で、多くの作品に彩りを添えました。その活動は、多くのファンに惜しまれつつ幕を閉じましたが、彼女が残した作品は、これからも多くの人々に感動を与え続けることでしょう。

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