晋三線

晋三線（チンサムせん）

晋三線（チンサムせん）は、大韓民国の慶尚南道に位置していた鉄道路線で、開陽駅から三千浦駅を結んでいました。総距離は29.0km、軌間は標準の1,435mmで、全線が地上を走るものでした。この路線は、1980年代まで公共交通機関として機能していましたが、1990年1月20日に廃止されました。興味深いことに、名称は日本の政治家・安倍晋三とは関係がありません。

歴史

晋三線の歴史は1941年に始まります。同年の9月、大三線の晋州駅から三千浦駅までの路盤工事が始まりました。この工事は、当初の計画に基づき、1943年末に竣工しました。しかし、本格的な運行は、1953年5月25日に開陽駅から泗川駅までの10.5kmが、泗川線として開業したのが最初となります。

1965年12月7日には、泗川駅から三千浦駅までの18.5kmが開業し、この時に路線名が晋三線に改称されました。翌1966年には新たな駅である礼下駅が開業し、列車の便数も次第に増加しました。しかし、1974年以降は、導入されていたいくつかの駅が廃止されることとなります。具体的には、礼下駅、琴聞駅、魯龍駅が1974年12月5日に廃止され、さらに1977年には竹林駅も運行を終了しました。これらの動きは、利用者の減少に起因していました。

1980年には旅客営業が中止され、その後は列車の運転本数も減り、廃線直前には1日1往復のみとなる状況が続きました。そして1990年の初め、この線は正式に廃止されることとなります。

駅一覧

晋三線には、かつて以下の8駅が存在しました。

1. 開陽駅（カイリョン駅）
2. 泗川駅（サチョン駅）
3. 礼下駅（イハ駅）
4. 琴聞駅（クムミン駅）
5. 魯龍駅（ノリョン駅）
6. 竹林駅（チクリン駅）
7. 三千浦駅（サムチョンポ駅）
8. およびその他の停車駅が存在しました。

晋三線は、当時の地域経済や交通に大きな役割を果たしていたものの、さまざまな理由から存続が困難となり、その結果廃止に至った経緯があるといえます。現在では、多くの人がこの路線の存在を知らないかもしれませんが、韓国の近代鉄道史においては大きな意味を持つ存在だったのです。

まとめ

晩年の晋三線は、わずか1日の便しか残っていなかったものの、韓国南部の交通において歴史的な役割を担っていました。今回の解説を通じて、晋三線の歴史やその背景に見られる社会情勢について、新たな視点を持っていただければ幸いです。

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