暁で〜びる

『暁で〜びる』 - 沖縄の朝を彩る民謡リクエスト番組

『暁で〜びる』（あかちちでーびる）は、1986年4月7日からラジオ沖縄で放送されている民謡リクエスト及びトーク番組です。番組名は沖縄本島の方言で「夜明けです」という意味を持ち、沖縄の文化を色濃く反映した内容となっています。番組は吉田安盛と盛和子の夫婦によるもので、彼らの亡き後は次男の吉田安敬がそのバトンを引き継ぎ、引き続き運営されています。

歴史と変遷

この番組のルーツは、吉田夫妻が極東放送で放送していた『ハイサイウキミソーチ 今日もミークハヤーは故郷の民謡で』にまで遡ります。1986年にラジオ沖縄に移籍し『暁で〜びる』として新たなスタートを切りました。初めは午前5時から6時までの放送で、徐々に時間が拡大し、リスナーにとって欠かせない早朝の番組となりました。特にこの番組は、ウチナーグチ（沖縄方言）を使ったトークと琉球民謡を中心に展開されるスタイルが特徴的です。

2009年に安盛が亡くなった後、安敬が後任として番組を引き継ぎました。安盛の名前が付された番組名は、その後の公式ウェブサイトでは外されていますが、彼の影響は今なお色濃く残っています。

番組の内容と特色

『暁で〜びる』は、毎回お便りやリクエストの受付を行っています。最初ははがきや封書のみの受付でしたが、2010年からはメールの受付を開始。これにより、リスナーとの双方向のコミュニケーションが強化され、メールによるメッセージコーナーも設けられました。ただし、リクエスト曲の採用は依然としてはがき・封書が優先されています。

音楽は琉球民謡が中心ですが、近年ではJ-POP系のオキナワンアーティストの楽曲もたまに紹介されています。また、番組は年に一度、プレゼント企画や特別放送を行い、例年12月25日には『ラジオ・チャリティー・ミュージックソン』を通常の千川で実施しています。

さらに、スポンサーのCMも全てウチナーグチで読み上げられるのが特徴で、スポンサー数は15社に及びます。これも、地域密着型の番組ならではの魅力と言えるでしょう。

放送時間と構成

『暁で〜びる』の放送時間は、平日は午前5時から6時50分まで、土曜日は午前5時から6時45分までとなっています。オープニングでは波の音から始まり、提供クレジットを挟んで、安敬と盛がリスナーに挨拶をします。番組内では、リクエスト曲や生CM、トークが展開されます。

具体的なコーナーとしては、おはようふるさと便りや沖縄地区の天気、那覇の潮の情報紹介などがあり、週末には琉球古典民謡を流すコーナーも設けられています。また、月曜日から金曜日には、リスナーからのメールを紹介するコーナーも設けています。

地域貢献とイベント

さらに、沖縄ツーリストとの連携による『暁でーびる命薬（ぬちぐすい）ツアー』も年に二回催されるなど、地域貢献や観光促進にも力を入れています。番組内ではその様子を交えた特別編成が行われ、リスナーに楽しい情報を提供しています。

『暁で〜びる』は、沖縄の文化や民謡を発信し続けることによって、地域の歴史や習慣をリスナーと共に共有する日本のラジオの一端を担っています。

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