曲靖府

曲靖府は、中国雲南省にかつて存在した行政区画です。その歴史は元代に遡り、明代から民国初年にかけて重要な役割を果たしました。

元代の曲靖路

1276年（至元13年）、元朝は雲南省に曲靖路総管府を設置しました。この曲靖路は雲南等処行中書省に属し、南寧県、越州、霑益州、陸涼州、馬竜州、羅雄州の5州を管轄しました。これにより、曲靖地域は元朝の行政システムに組み込まれ、地域の統治が始まりました。

明代の曲靖府

1382年（洪武15年）、明朝は曲靖路を曲靖府に改めました。曲靖府は雲南省に属し、南寧県と亦佐県の2県、霑益州、陸涼州、馬竜州、羅平州の4州を管轄しました。府は、県や州を統括する上位の行政機関として機能し、地域の政治、経済、文化の中心となりました。明代の曲靖府は、元代の行政区画を継承しつつ、より効率的な地方統治を目指しました。

清代の曲靖府

清代に入ると、曲靖府は雲南省に属し、南寧県と平彝県の2県、霑益州、陸涼州、馬竜州、羅平州、宣威州、尋甸州の6州を管轄するようになりました。この時期の曲靖府は、管轄地域を拡大し、より広い範囲の行政を担いました。清代の曲靖府は、地域の社会経済発展に重要な役割を果たし、文化的な交流も促進しました。

曲靖府の廃止

1913年、中華民国が成立すると、曲靖府は廃止されました。これにより、曲靖府の長い歴史に幕が閉じられ、新たな行政区画が設置されました。しかし、曲靖府の歴史は、この地域の文化や歴史に深く刻まれ、今もなおその影響を残しています。

曲靖府は、元代から民国初頭にかけて、雲南省における重要な行政区画であり、地域の発展に大きく貢献しました。その歴史は、曲靖地域の変遷を理解する上で欠かせない要素です。

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