曽琦

曽琦について

曽琦（そうき）は、近代中国の政治家でありジャーナリストでもありました。彼は中国青年党の創立メンバーとして知られ、その思想や行動が民国時代の中国に多大な影響を及ぼしました。旧名は昭琮、及長であり、北宋の政治家である韓琦に憧れ、名を琦と改めました。さらに、彼の字は「慕韓」となっています。

初期の経歴

曽琦は、父が広西省の地方官吏であったため、家族と共にその地に移り住みました。1908年に桂林中学を卒業したのち、両親を相次いで亡くし、経済的な困難が続いたため、四川に戻ります。その後、成都法政学堂に入学し、ジャーナリストとしてのキャリアをスタートさせました。辛亥革命の前後には、革命活動には直接参加しませんでしたが、言論活動を通してその意気を表現していました。1913年には第二次革命に参加し、失敗後は故郷に隠れ住むこととなります。

学問と活動

曽琦は1914年に上海に移り、震旦学院で法律を学び始めます。この頃、後の相棒となる李璜や左舜生と出会い、彼らと共に活動を広げます。1916年には日本に渡り、東亜高等予備学校で日本語を勉強しながら、中央大学へ進学します。在学中には華瀛通訊社を設立し、出版活動にも従事しました。1918年には、日華陸軍共同防敵軍事協定に対して反発し、中央大学を中途退学しました。 その後、北京で少年中国学会を組織し、上海では『救国日報』を発行しました。

中国青年党の結成

1919年に曽琦はフランスに渡り、パリで李璜らと共にパリ通信社を創設します。そして1923年には、中国青年党を設立し、曽琦がその委員長に選ばれました。この党は国家主義と反共主義を掲げ、国民党の動きには抗議の姿勢を示しました。沈静化した後も彼は引き続き反国民党の立場を貫きました。

戦争とその後の活動

1931年に満洲事変が起こると、曽琦は青年党内で一致団結を訴えましたが、その後も国民党との緊張関係は続きました。1937年からは蔣介石に協力し、国民参政会の参政員として政治活動を再開します。その後、戦後の政治環境においても主導的な役割を果たし、1948年には渡米し、蔣介石を支持する言論活動を行いましたが、国共内戦の結果、国民党が敗退し、台湾へ逃れることとなります。

晩年

曽琦は1951年5月7日にワシントンD.C.で亡くなりました。享年60歳（満58歳）。彼の人生は、変革期の中国における思想家・政治家としての重要性を映し出すものであり、その影響は現在にまで及ぶと言えるでしょう。曽琦の業績は、中国青年党の歴史とともに語り継がれています。

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