最低速度

最低速度とは

最低速度とは、道路において自動車が法令に基づき走行しなければならない最低限の速度を指します。これは、道路交通の円滑化と安全確保のために設けられています。

日本における最低速度

日本では、最低速度は道路の種類や状況に応じて定められています。主に以下の2つの区分で規定されています。

1. 指定最低速度: 道路標識によって、特定の区間で定められた最低速度です。この標識がある場合は、その速度を守る必要があります。
2. 法定最低速度: 道路標識がない区間において、政令で定められた最低速度です。

最低速度が適用される車両

最低速度の規制は、自動車と自動二輪車に適用されます。原動機付自転車、軽車両、路面電車、トロリーバスは適用対象外です。また、道路の維持・修繕作業に従事する道路維持作業用自動車も適用除外となります。

法定最低速度の詳細

法定最低速度は、以下の区分で定められています。

高速自動車国道の本線車道（対面通行でない区間）: 50km/h
上記以外の道路（対面通行の高速道路、自動車専用道路、一般[[道路]]など）: 法定最低速度はなし（標識による指定最低速度のみ有効）

指定最低速度

道路標識によって指定された最低速度は、その標識に従う必要があります。指定最低速度は、道路の状況や交通量に応じて設定されます。

最低速度違反に対する罰則

現在、最低速度違反に対する罰則は、対面通行でない高速自動車国道の本線車道での違反に対してのみ適用されます。この場合、5万円以下の罰金、違反点数1点、反則金が科せられます。

高速自動車国道の本線車道（対面通行でない区間）:
5万円以下の罰金
違反点数1点
反則金（普通車）：6千円

対面通行区間の高速道路、自動車専用道路、一般[[道路]]では、最低速度違反に対する罰則は設けられていません。

最低速度と通行規制

最低速度が定められている道路では、その最低速度未満しか出せない車両は通行できません。例えば、小型特殊自動車や故障車を牽引している車両などが該当します。ただし、故障車を牽引している場合は、最寄りのインターチェンジまでの応急的な移動であれば、例外的に認められる場合があります。

最低速度と追い越し

道路交通法では、重被牽引車を牽引する牽引自動車が、最低速度違反の車両を追い越すために車線変更することを例外的に認めています。しかし、最低速度を守っている車両を追い越すための車線変更は認められていません。ただし、登坂車線においては、登坂車線の最高[[速度]]と本線車道の最低速度を守る範囲内で、本線車線からの追い越しが可能です。

諸外国における最低速度

海外でも、高速道路を中心に最低速度が設定されている国があります。

韓国: 50km/h
香港: 50km/h
台湾: 60km/h
ドイツ: 60km/h
フランス: 80km/h

関連事項

最高[[速度]]
* 最低速度 (道路標識)

もう一度検索