最高法院 (中華民国)

最高法院（さいこうほういん）について

中華民国（台湾）の最高法院は、国の司法制度を統括する最上位の裁判所です。この機関は、最高法院組織法によってその存在が定められ、法院組織法に基づいて構成されています。最高法院の所在地は台北市中正区長沙街一段6号です。

沿革

最高法院の歴史は1906年まで遡ります。当時、清朝は『大理院審判編製法』を公布し、翌年には大理院官制が施行されました。これにより、大理院は中国における最高裁判所として位置づけられ、総検察庁も設置され、最高法院の前身が形成されました。1927年には国民政府が南京に首都を定め、このタイミングで大理院は最高法院に改称されました。そして翌年には『国民政府最高法院組織法』が成立し、ここに最高法院が正式に設立されました。

1949年には、司法院が広州に移転し、その後同年8月に台北重慶南路の司法大廈に移動しました。さらに1992年には現在の所在地に移転し、今に至ります。

構成と組織

最高法院は、『法院組織法』第50条に基づき、特任官として任命される院長を中心に構成されます。法廷は、8つの民事法廷と12の刑事法廷から成り立っており、それぞれの法廷は庭長（裁判長）1名と法官（裁判官）4名で構成されて、合議に基づいた審判が行われています。

担当審理

最高法院の主な業務には以下のようなものがあります：

• - 民事訴訟の第3審
• - 刑事訴訟の第3審
• - 冤罪による国家賠償および名誉の再審
• - 弁護士懲戒の再審
• - 判例の作成、変更、または廃止

歴代院長

最高法院の院長には多くの著名な人物が就任しており、その中でも特に注目されるのは、次のような院長たちです：

• - 訓政時期には徐元誥（1927年 - 1928年）、林翔（1928年 - 1932年）などが在任しました。
• - 憲政時期には謝瀛洲（1948年 - 1966年）、陳樸生（1968年 - 1972年）、銭国成（1972年 - 1987年）といった院長が活躍しました。
• - さらに、近年では楊仁寿（2007年 - 2012年）、鄭玉山（2015年 - 2020年）、呉燦（2020年 - 現在）などがその任にあたっています。

まとめ

最高法院は中華民国の司法制度において極めて重要な役割を果たしており、法の運用や判例の作成、冤罪補償などを通じて社会の公正を守るために機能しています。司法権を持つ最高法院の存在は、国家の法治を支える柱となっており、今後もその重要性は変わらないでしょう。

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