月に吠える (オジー・オズボーンのアルバム)

オジー・オズボーンの3rdアルバム『月に吠える』（原題：Bark at the Moon）は、1983年にリリースされ、彼のキャリアにおいて重要な作品の一つとされています。

本作では、ギタリストとしてジェイク・E・リーが新たに加入し、音楽性に新たな風を吹き込みました。また、初期のオジーのアルバムに参加していたボブ・デイズリーがベースとして復帰し、キーボードにはドン・エイリーが参加するなど、強力なサポートメンバーが集結しました。

アルバムの収録曲は、クレジット上はすべてオジー・オズボーンの単独名義となっています。しかし、表題曲「月に吠える」については、オジー自身が「ヴォーカル・ラインは自分が作り、リフはジェイクが作った。初めて一緒に作った曲だ」と語っており、ジェイク・E・リーの貢献が大きかったことが窺えます。

アルバムからは、「月に吠える」と「ソー・タイアード」がシングルカットされ、それぞれ全英シングルチャートで21位と20位を記録しました。

イギリス盤やヨーロッパ盤のオリジナルLPでは、収録曲順が異なり、「スロー・ダウン」が「スパイダーズ」に差し替えられ、「センター・オヴ・イターニティ」が「Forever」というタイトルで収録されています。

ジェイク・E・リーは、「Rock'n'Roll Rebel」のギターテイク録音中に理想のマーシャル・アンプのセッティングを発見しますが、時間と予算の制約から他の曲の録り直しは実現しませんでした。しかし、次作『罪と罰（THE ULTIMATE SIN）』以降は、このセッティングが全面的に採用されています。

収録曲

1. 月に吠える - Bark at the Moon
2. ユア・ノー・ディファレント - You're No Different
3. ナウ・ユー・シー・イット - Now You See It (Now You Don't)
4. 反逆のロックン・ロール - Rock 'N' Roll Rebel
5. センター・オヴ・イターニティ - Centre of Eternity
6. ソー・タイアード - So Tired
7. スロー・ダウン - Slow Down
8. 暗闇の帝王 - Waiting for Darkness

参加ミュージシャン

オジー・オズボーン - ボーカル
ジェイク・E・リー - ギター
ボブ・デイズリー - ベース
トミー・アルドリッジ - ドラムス
ドン・エイリー - キーボード
ルイス・クラーク - ストリングス・アレンジ

『月に吠える』は、オジー・オズボーンの音楽的探求と、新たな才能との出会いが結実した作品として、今日でも多くのファンに愛されています。

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