月のひつじ

月のひつじ（The Dish）：アポロ11号の裏側で起きた、小さな町の大きな貢献

「月のひつじ（The Dish）」は、2000年にオーストラリアで制作された映画です。この作品は、1969年7月のアポロ11号による人類初の月面着陸という歴史的瞬間を、オーストラリアの小さな田舎町の視点から描いています。

あらすじ

1969年7月、アポロ11号が人類初の月面着陸を目指して打ち上げられました。NASAは当初、カリフォルニア州ゴールドストーンの受信設備でその様子を世界に生中継する予定でした。しかし、打ち上げスケジュールの変更により、月がアメリカの裏側に位置し、電波が届かない時間帯に月面着陸が行われることになったのです。

そこで、急遽白羽の矢が立ったのが、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州の田舎町パークスでした。羊の数が人口よりも多いとされるこの町にあるパークス天文台の巨大なパラボラアンテナ、通称「The Dish」が、月面着陸の中継を担うことになったのです。かくして、世界中が注目する世紀の一大イベントの成否が、この小さな町の天文台に託されることになりました。

この映画は、アポロ計画という壮大なプロジェクトの裏で、一丸となって任務に挑むパークス天文台の職員たちの奮闘と、彼らの人間模様をユーモアと感動を交えて描いています。

主要な登場人物

クリフ・バクストン：パークス天文台の主任技師。技術者としての腕は確かだが、どこか抜けている一面も。
アルバータ・テナント：天文台の職員。クリフをサポートし、計画の成功に貢献する。
ボブ・マッキンタイア：NASAから派遣された担当者。オーストラリアのチームと協力して中継の準備を進める。
市長：パークスの市長。天文台のプロジェクトを全面的に支援する。

作品の魅力

「月のひつじ」の魅力は、以下の点が挙げられます。

史実に基づいた物語：アポロ11号の月面着陸という歴史的出来事を背景に、実際にあった出来事を元に物語が展開されます。
人間ドラマ：小さな町の天文台職員たちが、世界的なプロジェクトに貢献しようと奮闘する姿が感動的です。
ユーモア：シリアスな題材を扱いながらも、クスッと笑えるユーモラスな場面が散りばめられています。
オーストラリアの風景：広大な牧草地や、のどかな田舎町の風景が美しく描かれています。

鑑賞後

「月のひつじ」は、歴史的な出来事を新たな視点から捉え、人々の努力とユーモアを描いた心温まる作品です。アポロ計画の偉業を再認識するとともに、名もなき人々の貢献に思いを馳せることができるでしょう。

関連情報

Official Website
The Apollo 11 Story パークス天文台のウェブサイトによるアポロ11号のストーリー
月のひつじ - allcinema
The Dish - IMDb（英語）

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