月岡駅 (富山県)

概要

富山県富山市月岡町に所在する月岡駅は、富山地方鉄道上滝線が通る鉄道駅です。駅には「T67」という駅番号が付与されています。現在では駅員が常駐しない無人駅として運営されています。

歴史

月岡駅の開業は、大正時代の1921年（大正10年）4月25日に遡ります。当初は富山県営鉄道の駅として開設されました。その後、戦時下の交通統合政策により、1943年（昭和18年）1月1日付で富山地方鉄道の駅となります。高度経済成長期の1968年（昭和43年）5月11日には、鉄道による貨物輸送の需要減退に伴い、貨物営業が廃止されました。そして、1977年（昭和52年）12月25日をもって駅の無人化が実施され、現在に至っています。

駅構造

ホーム構造は、線路の中央に島式ホームが1面設けられ、両側に2線の線路を持つ形態です。現在は駅員が配置されていない無人駅ですが、かつては当駅で折り返す運行系統の列車が設定されていた時期もありました。特徴的な点として、この駅では通過・停車する電車の離合（行き違い）を行う際に、線路の右側を通行する方式が採用されています。駅舎は開業当初からのものとみられる木造建築です。

利用状況

駅の利用状況は、公開されているデータによると、富山市の統計書に記載されている2019年度の1日平均乗車人員は63人でした。近年の1日平均乗車人員も同様の水準で推移しています。駅の周辺に広がる月岡地区は比較的多くの住民が暮らしていますが、駅自体が地区の中心部から約2キロメートルほど離れた位置にあるため、交通の便が良いとは言えず、これが駅の利用客数が伸び悩んでいる要因の一つと考えられています。

駅周辺

駅周辺はのどかな環境で、特に立山連峰を望む眺めが良いことで知られています。徒歩圏内には、農業や花卉関連の研究・展示を行う富山市農業センター（富山市フラワーセンター）、地域の活動拠点である富山市月岡地区センター、そして富山市立月岡小学校や富山市立月岡中学校といった教育施設があります。また、富山市斎場や富山霊園といった公共施設も周辺に位置しています。

その他

月岡駅は、富山地方鉄道を舞台とした2012年公開の日本映画『RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ』において、物語の重要な局面であるクライマックスシーンの舞台として登場しました。

隣の駅

富山地方鉄道 上滝線
開発駅 (T66) - 月岡駅 (T67) - 大庄駅 (T68)

もう一度検索