月曜スペシャル90

月曜スペシャル90：テレビ朝日黄金期の単発番組枠

1984年10月1日から1985年9月30日までの1年間、テレビ朝日系列で放送された『月曜スペシャル90』は、月曜ゴールデンタイムにおける単発特別番組枠として視聴者を楽しませました。バラエティ番組を中心に、ドキュメンタリーやアニメ映画（藤子不二雄作品や東映作品など）も放送され、その内容は多岐に渡りました。

番組は原則として毎週月曜19時30分から20時51分まで放送されましたが、番組内容によっては放送時間が延長されることもありました。通常、放送後には番宣番組『ミニミニ招待席』が放送されていましたが、巨人戦の中継が組まれた日は、19時から20時54分までの拡大版となり、『月曜スペシャル90』と『ミニミニ招待席』は休止、もしくは時間変更されました。巨人戦以外のプロ野球中継（主にパ・リーグ）の場合は、『月曜スペシャル90』は通常通り放送され、『ミニミニ招待席』のみ休止となりました。

この番組枠は、テレビ朝日が月曜ゴールデンタイムに初めて編成した単発特番枠という点で、大きな意味を持ちます。それまでのテレビ朝日の編成体系に新たな要素を加え、視聴者への番組提供の幅を広げる役割を果たしました。様々なジャンルの番組を放送することで、幅広い年齢層の視聴者を取り込もうとする姿勢が見て取れます。

しかし、『月曜スペシャル90』はわずか1年で終了しました。その背景には、1985年秋の改編で『月曜ワイド劇場』枠が『ニュースステーション』の開始に伴い1時間繰り上がったことが挙げられます。この改編により、番組枠の都合上、『月曜スペシャル90』は終了を余儀なくされたのです。短命に終わった番組ではありますが、その1年間で数多くのバラエティ、ドキュメンタリー、アニメ映画が放送され、視聴者に多くの思い出と感動を与えたことは確かです。

番組放送中には、歴史的な出来事が発生しました。1985年8月12日放送の『あの60年代ポップス 東京・ロス熱狂ライブ 悲しき街角からオンリー・ユーまでオリジナル全40曲』放送中に、日本航空123便墜落事故のニュース速報が入り、臨時ニュースが放送されました。この出来事は、番組の放送内容以上に人々の記憶に刻まれることとなりました。

『月曜スペシャル90』は、テレビ朝日の番組編成史において重要な位置を占める番組枠でした。その存在は、テレビ番組の多様性と、時代状況が番組編成に影響を与えることを改めて認識させてくれます。番組は短命に終わりましたが、1年間で視聴者に与えた影響は小さくありません。この番組の放送記録は、今後のテレビ番組編成を考える上でも貴重な資料となるでしょう。

番組の終了後も、テレビ朝日では単発特番枠が継続され、様々な番組が放送されました。しかし、『月曜スペシャル90』が持っていた独特の雰囲気や視聴者への影響力は、現在でも語り継がれています。この番組は、単なる番組枠ではなく、ある時代を象徴する存在と言えるでしょう。 番組表などの資料から、詳細な放送内容を検証していくことで、『月曜スペシャル90』の全貌をより深く理解することができるでしょう。

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