月曜会 (日本陸軍)

月曜会の歴史と影響

月曜会（げつようかい）は、1881年3月に設立された大日本帝国陸軍の研究団体でした。設立当初は最新の軍事知識を学ぶことを目的とし、陸軍における知識の向上を図る場所となりました。しかし、この団体は後に政治的に主流派と対立するようになり、1889年に政府の命令によって解散させられることになります。

設立の背景

月曜会は、長岡外史を中心に陸軍士官学校の1期生と2期生の若手将校たちが集まり、組織されました。明治時代の初期、軍は薩摩や長州出身の藩閥によって支配されており、秘められた不満を抱いていた若手将校たちは、先進的な軍事思想や知識を習得するために集まったのです。参加者は急速に増え、会の重要性が増していきました。

同時期には、反主流派である四将軍派と呼ばれる4人の有力軍人たち（谷干城、曾我祐準、鳥尾小弥太、三浦梧楼）が政治活動を行い、注目を集めていました。彼らは、軍人でありながら政治に介入することで、当時の政局に影響を与えようとしていたのです。

月曜会の進展

1884年11月、月曜会は堀江芳介が会長に、後に四将軍派のメンバーが顧問として加わることで、再び勢力を増しました。こうして軍内部では、藩閥の影響力に対抗し、月曜会が持つ力が徐々に頭角を現すこととなります。さらに、明治天皇や有力政治家たちが四将軍派に同情的だったため、彼らの影響力は増し、主流派にとっては厄介な存在となりました。

四将軍派は、政府や軍の中枢を掌握しようと試み、参謀本部や監軍部に権力を移行させようとしました。この過程で月曜会のメンバーは、主流派の軍拡案に対抗しようとしましたが、彼らの主張には現実性に欠ける部分もあったため、次第に反発を受けることになります。

内紛と解散

1885年には、月曜会のメンバーがドイツ軍人から学んだことにより、内部に大きな変化が起こります。特に、桂たち主流派はその新しい知識を利用して主導権を握り始め、月曜会は偕行社に取り込まれていきました。1886年には、陸軍内での地位が対立し、「陸軍紛議」として知られる内紛が発生しました。

最終的に、四将軍派は主流派に排除されることとなり、官僚制度の改革が進められました。その結果、月曜会は1889年2月20日に解散命令が出され、数日後に正式に解散します。これにより、四将軍派は軍内部から排除されたものの、政界に活動の場を移して藩閥との対立を継続しました。

結論

月曜会は、明治時代初期の日本の陸軍において重要な役割を果たしました。新しい軍事知識を追求するために集まった若手将校たちが、後に政治的対立を招くまでの組織に成長したことは、軍事と政治の交錯する複雑な歴史を物語っています。月曜会の解散は、陸軍内部の権力構造の変化を示し、藩閥政治の時代における一つの象徴的な出来事と言えるでしょう。

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