有明 (春雨型駆逐艦)

有明（ありあけ）駆逐艦

有明は、大日本帝国海軍の駆逐艦の一隻であり、特に春雨型駆逐艦の5番艦として知られています。同名の艦艇に初春型駆逐艦の「有明」が存在するため、混同を避けるために「有明 (初代)」または「有明I」と表記されることもあります。

艦歴

有明の艦建造は1905年3月24日に横須賀造船廠で完了し、軍艦としての役割を担い、駆逐艦に分類されました。日本海海戦では、第1艦隊第1駆逐隊に所属し、歴史的な戦闘に参加しました。また、その後の樺太の戦いにも関与しており、日本海軍の重要な艦艇としての役割を果たしました。

1924年12月1日、有明は艦籍から除かれました。翌年の4月10日には廃船認可が下り、同年11月12日には内務省に移管され、東京水上警察署の取締船として使用されることになりました。しかし、当艦は大きな船体と蒸気機関の動作に難を抱え、20年以上の老朽化も影響し、わずか1年で再び廃船となりました。興味深いことに、2008年現在でも、有明は警察用船舶としての大きさの記録を保持しているのです。

艦長

有明の艦長は、以下の指揮官が歴任しました。

• - 九津見雅雄 少佐：1905年1月27日 - 1905年8月5日
• - 田中芳三郎 少佐：1905年12月12日 - 1906年10月11日
• - 河合退蔵 大尉：1906年10月11日 - 1907年7月1日
• - 前川義一 大尉 (兼)：1907年7月1日 - 9月3日
• - 鎮目豊重 大尉：1907年9月3日 - 1909年2月20日
• - 奥井茂 大尉：1909年2月20日 - 12月1日
• - 野島新之丞 大尉：1909年12月1日 - 1910年12月13日
• - 日高寛 大尉 (兼)：1910年12月13日 - 1911年4月28日
• - 鹿野弘 大尉：1911年4月28日 - 1913年11月18日
• - 福岡成一 大尉：1913年11月18日 - 不詳
• - 山崎圭二 少佐：不詳 - 1916年8月1日
• - 公家種次 大尉：1916年8月1日 - 1917年6月1日
• - 千谷定衛 大尉：1917年6月1日 - 1918年12月1日
• - 山本弘毅 大尉：1918年12月1日 - 1919年12月1日
• - 郷田喜一郎 少佐：1919年12月1日 - 1920年6月1日
• - 川上壮雄 大尉：1920年6月1日 - 1921年11月10日
• - 山縣武（正郷） 大尉：1921年11月10日 - 1922年12月1日
• - 清水他喜雄 大尉：1922年12月1日 - 1924年5月10日
• - 森友一 大尉：1924年5月10日 - 1924年12月1日

このように、有明は日本の海軍史の中で多くの戦闘経験を有する艦艇であり、その艦歴や指揮官の変遷は、当時の海軍の動向を伝える貴重な資料となっています。

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