有明町 (佐賀県)

有明町（ありあけちょう）

佐賀県に存在した有明町は、有明海に面し、その歴史は干拓とともにありました。江戸時代から昭和時代にかけて、有明海の干拓によって広げられた土地は、この町の独特な景観と産業を形作ってきました。

地理

町の地形は東西に長く、西側は杵島山地が広がります。東側は有明海へと続く低地の水田地帯が特徴です。北は白石町、南は塩田川を挟んで鹿島市と隣接していました。町の東部3分の1は、中世以降の干拓によって造成された土地です。町の中心部は肥前竜王駅の北東、廻里江川のほとりに位置していました。

山:

白岩山 (340.3m)
飯盛山 (317.8m)

河川:

塩田川
廻里江川
只江川

隣接していた自治体:

鹿島市
杵島郡：白石町
藤津郡：塩田町

歴史

有明町の歴史は、明治時代の町村制施行にまで遡ります。

沿革:

1889年（明治22年）4月1日 - 町村制の施行により、深浦村と坂田村が合併して竜王村が誕生。辺田村、田野上村、戸ケ里村が合併し錦江村が成立。牛屋村と横手村が合併して南有明村が発足しました。
1955年（昭和30年）4月1日 - 錦江村と竜王村が合併し、有明村が新設されました。
1955年（昭和30年）9月30日 - 南有明村を編入。
1962年（昭和37年）10月1日 - 有明村が町制を施行し、有明町となりました。
1976年（昭和51年）12月28日 - 有明干拓有明工区の1農区から4農区が有明町に編入。
2005年（平成17年）1月1日 - 白石町、福富町と合併し、新たな「白石町」となり、有明町は消滅しました。

行政

有明町の最後の町長は片渕弘晃氏でした。

経済

有明町では、2004年9月に地域通貨「ありガッタ」が導入されました。1ありガッタは1円で、発行から6ヶ月間有効でした。地域通貨ショップ「ありがとう」では、この「ありガッタ」のみが使用可能でした。

産業

農業が主要な産業であり、特に水稲の栽培が盛んでした。麦類や玉葱などの野菜も生産されていました。漁業では、有明海でサルボウガイが漁獲されていました。

産業別就業者数

（具体的な数値は記載されていません）

交通

鉄道:

長崎本線：肥前竜王駅

道路:

一般国道：国道207号、国道444号

船舶:

（具体的な情報はありません）

名所・旧跡・観光スポット

竜王崎古墳群
稲佐神社
福泉禅寺

出身人物

松本里乃（女子野球選手、TikToker）

合併後の現在

旧有明町役場は、合併後、2009年まで白石町役場本庁として使用されました。現在は、福祉施設「白石町交流館ゆめてらす」として活用されています。

関連項目

佐賀県の廃止市町村一覧

外部リンク

佐賀県有明町（白石町ウェブサイトへ転送）
国土地理院地図閲覧サービス 2万5千分の1地形図 牛屋 (北西)
白石・福富・有明３町合併協議会

有明町は、その歴史と文化を白石町に引き継ぎ、その名は地図上から消えましたが、人々の記憶には確かに存在しています。

もう一度検索