有福村 (島根県)

有福村（ありふくそん）

有福村は、かつて島根県那賀郡に存在した村であり、現在の浜田市と江津市の一部にあたる地域でした。

歴史

1889年（明治22年）4月1日：町村制の施行に伴い、那賀郡内の宇野村、大金村、上有福村、下有福村、本明村の区域が合併し、有福村が成立しました。
1955年（昭和30年）4月15日：国府町との新設合併により、新たな国府町が発足。これに伴い、有福村は廃止されました。
1956年（昭和31年）8月1日：国府町と合併した旧有福村の地域のうち、上有福と本明地区が江津市に編入されました。この結果、有福村は二つの市に分割されることとなりました。

分村合併の経緯

有福村の合併は、住民の意向が分かれる複雑なものでした。上有福、本明地区の住民は江津市との合併を希望していた一方、大金、宇野地区の住民は国府町との合併を望んでいました。この背景には、浜田市と江津市がともに有福温泉という観光資源を有する有福村との合併を強く希望し、それぞれが積極的に働きかけていたという事情がありました。

有福村内では意見がまとまらず、動きが取れない状況が続いていました。しかし、島根県全体で町村合併が進む中、有福村のみが取り残されることを懸念し、最終的には村域を二分してそれぞれの市町に合併するという異例の形がとられました。

関連項目

島根県の廃止市町村一覧
* 有福温泉

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