有線テレビジョン放送法

有線テレビジョン放送法とは

有線テレビジョン放送法（昭和47年法律第114号）は、ケーブルテレビ（有線テレビジョン放送）の施設設置や運営に関する法的枠組みを定めた法律です。1972年7月1日に施行されました。

制定の背景

ケーブルテレビが普及する以前は、「有線放送業務の運用の規正に関する法律」によって規制されていました。しかし、ケーブルテレビの急速な普及に伴い、新たな規制の必要性が高まり、本法が制定されることとなりました。

法の概要

本法では、一定の基準を満たす有線テレビジョン放送事業を営むには、郵政大臣（後に総務大臣）の許可が必要とされました。また、番組の編集、番組基準、放送番組審議会など、放送に関する一般的な規定については、放送法が準用されていました。

他の法律との関係

有線テレビジョン放送法の制定に伴い、「有線放送業務の運用の規正に関する法律」は「有線ラジオ放送業務の運用の規正に関する法律」と名称を改め、有線ラジオ放送のみを規制することになりました。両法は1973年（昭和48年）から施行されました。

2001年（平成13年）には、電気通信役務利用放送法が制定され、有線役務利用放送という概念が定義されました。この有線役務利用放送は、本法の適用対象外とされました。

廃止

2010年（平成22年）11月26日、第176回国会で成立した放送法改正により、放送に関する法令の大幅な統廃合が行われました。その結果、本法、「有線ラジオ放送業務の運用の規正に関する法律」、および電気通信役務利用放送法は放送法に吸収統合され、2011年（平成23年）6月30日に廃止されました。

これにより、約60年ぶりに放送関連法規が大幅に再編されました。

外部リンク

有線テレビジョン放送法 - ウェイバックマシン（2010年12月21日アーカイブ分） - 廃止時点の条文
有線テレビジョン放送法施行規則

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