有賀貞

有賀 貞の略歴と業績

有賀 貞（あるが ただし）は、1931年4月27日に東京市小石川区で生まれ、2013年3月13日に81歳で亡くなりました。彼は日本を代表する国際政治学者であり、特にアメリカの政治と外交の歴史に関する研究で知られています。また、彼は従四位の位階を持ち、死後には瑞宝中綬章を受章しました。

学歴とキャリアの歩み

有賀氏は、1948年に旧制松本中学を卒業後、1949年に旧制松本高等学校文科乙類1年を修了し、1953年には東京大学教養学部を卒業しました。その後、1955年に同大学院社会科学研究科で国際関係論専攻の修士課程を修了し、1961年には博士課程の満期退学に至ります。

彼の学術的なキャリアは多岐にわたり、お茶の水女子大学や東京大学にて非常勤講師を務めた後、1962年から1964年まで国際基督教大学で専任講師として教鞭を取りました。その後は、成蹊大学の法学部教授として1979年まで活躍しました。さらに、1979年から1995年まで一橋大学外交史講座教授を務め、その後は獨協大学や聖学院大学でも教鞭を執りました。

多くの組織での役職も持ち、日本国際政治学会の理事長やアメリカ学会の会長など、学会においてもリーダーシップを発揮しました。彼の指導を受けた学生の中には、東京大学や大阪大学の教授など、現在も活躍されている著名な研究者が多く含まれます。

研究分野と著作

有賀氏の専門はアメリカ政治外交史であり、彼の研究は非常に広範囲にわたります。彼は数多くの著書を執筆しており、代表作には『アメリカ政治史――1776-1968』や『アメリカ史概論』などがあります。また、『現代国際関係史』や『国際関係史―16世紀から1945年まで』など、国際関係についての深い洞察を提供した著作も多くあります。これらの著書は学生や研究者にとっての重要な参考資料となっています。

さらに、彼は多くの編著や共編著、訳書も手がけており、アメリカ政治思想や外交、歴史に関する研究成果を広く伝えています。特に、彼が翻訳したルイス・ハーツの『アメリカ自由主義の伝統』は、アメリカの政治思想を知る上で重要な著作とされています。

人物と影響

彼の研究と教育は、日本の国際政治学の発展に大きな影響を与えました。有賀氏の業績は彼の著作にとどまらず、彼が指導した学生たちが学問の場や公共の場で活躍することで生かされています。彼の死後も、その研究や教育の精神は多くの人に受け継がれており、日本の国際政治学における重要な地位を占めています。彼の貢献は決して忘れられることはないでしょう。

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