望月六郎 (映画監督)

望月 六郎について

望月六郎（もちづきろくろう）は、1957年9月5日生まれで、日本の映画監督及びAV監督として知られています。東京都出身で、若い頃から演劇に興味をもち、慶應義塾大学では文学部に在籍していましたが中退。その後、唐十郎が主宰する「状況劇場」に足繁く通い、映像表現への道を歩むこととなりました。

1981年にはイメージフォーラム付属研究所に入学し、卒業後は映像作家の金井勝に師事しました。その後、彼の書いた脚本が中村幻児監督の目に留まり、1983年には『少女縄人形』が映画化されます。この作品によって、望月監督の名前が広がり始めました。彼は中村監督の助監督としての経験を経て、1985年に『本番ビデオ・剥ぐ』で監督デビューを果たします。

1987年にはEスタッフ・ユニオンを結成し、自身のスタイルで演出活動を展開。彼の代表作には「フラッシュバック」や「逆ソープ天国」（アリスJAPAN）などがあり、これらは特に好評を博しました。1991年には自叙伝的な要素を含んだ自主制作映画『スキンレスナイト』を制作し、国内外の映画祭を通じて話題になりました。この作品には、俳優の奥田瑛二が出演しており、以降も彼の作品に継続的に関わりを持つようになります。

さらに、1995年には『新・悲しきヒットマン』で日本映画プロフェッショナル大賞を受賞し、1997年には『鬼火』、『無国籍の男　血の収穫』、『恋極道』の3作品でキネマ旬報の監督賞を獲得するなど、その脚光を浴び続けました。1999年に公開された『皆月』（花村萬月原作）では、俳優の北村一輝がブレイクを果たし、視聴者に強い印象を残しました。

望月六郎の作品は、アウトローやエロティシズムといったテーマを扱いながら、過去の映画に対するノスタルジーを感じさせない奥深い「喪失感」を伴う表現が特徴です。彼のシンプルでオーソドックスな演出は、良質なプログラム・ピクチャーとしての余韻が感じられるもので、多くの映画ファンから支持されています。

2006年の年末には自身が脚本・演出を担当する劇団「DOGA DOGA+(plus)」を設立し、精力的な活動を続けています。2008年には、声優をテーマにしたイメージDVD「月刊落合祐里香」をリリースし、新たな試みを展開しました。2012年には日本の文豪作品をベースにした贋作シリーズを立ち上げ、毎回1500人を動員する成功を収めます。脚本家としても注目され、立松和平の原作をもとにした作品を手掛けました。

2016年には、テレビ番組「ザ・ノンフィクション」に出演し、劇団運営の経済的困窮を公にしています。このように、望月六郎は多岐にわたる活動を通じて、常に新しい表現を追求しています。彼の映画作品や演劇は、見る人々に深い印象を与え続け、今後の活動からも目が離せません。

彼の主な監督作品一覧に、『汚い奴』『逆ソープ天国』『極道記者』『皆月』『月刊落合祐里香』などがあります。また、DOGA DOGA+での舞台演出作品にも『贋作人形の家』『贋作春琴抄』『贋作伊豆の踊り子』などがあり、彼の多才さを物語っています。

望月六郎の今後の活躍を期待したいと思います。

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