望月菓子

望月 菓子

人物

日本の漫画家、望月 菓子（もちづき かこ）氏は、広島県に生まれ、2月生まれであることが公表されています。彼女は、同じく漫画家として第一線で活躍する方條ゆとり氏を実姉に持ち、姉妹で共同での創作活動も行っています。

漫画家としての歩み

望月氏が漫画家への道を歩み始めたのは、出版社のスクウェア・エニックスがかつて発行していた漫画雑誌『月刊ガンガンWING』にて、姉である方條ゆとり氏が連載を持っていた時期です。望月氏は、姉のもとでアシスタントとして働きながら、漫画制作の現場に触れ、プロの技術や連載のノウハウなどを肌で感じ取りました。このアシスタント経験は、彼女が自らも漫画家として立つための重要な礎となりました。

プロの現場で研鑽を積む傍ら、望月氏は自身の作品を世に出すことを目指します。『月刊ガンガンWING』が主催していた新人漫画賞「天の翼賞」に意欲的に応募しました。数ある投稿作品の中から、彼女の作品『おぼっちゃま、ご指導します!』が見事、第6回入選という栄誉に輝きます。この入選は、単なる評価に留まらず、同作が『月刊ガンガンWING』の2007年5月号に掲載される形で、望月菓子をプロの漫画家として正式にデビューさせる契機となりました。

デビュー後、望月氏は精力的に活動を続け、同誌の2008年5月号からは、読者の支持を得て初の本格的な連載作品となる『おとして↓アプリガール』をスタートさせました。この作品は一定の人気を集めましたが、残念ながら『月刊ガンガンWING』は時代の流れの中で2009年5月号をもって休刊することが決定しました。これに伴い、『おとして↓アプリガール』の連載もやむなく終了という形を迎えました。

共同制作と新たな舞台

メインの連載誌を失った後、望月氏は新たな活動のスタイルを確立します。特に顕著なのは、実姉である方條ゆとり氏との連携を強化し、共同での作品制作に力を入れている点です。姉妹ならではの息の合ったコンビネーションで、多様なジャンルと媒体で作品を発表しています。

ウェブ漫画サイトCOMIC ポラリスでは、姉妹共同名義で『晴明さんはがんばらない』を連載しました。現代を舞台にした人間ドラマを描き、読者から好評を得て、単行本は全4巻としてまとめられています。また、少年漫画を掲載する少年エッジスタでは、光姫琥太郎氏が原作を手がけた『マッシブドライブ』の作画を担当しました。こちらも姉との共同名義で発表され、迫力あるアクションシーンなどが魅力の作品として、単行本が全3巻刊行されています。さらに、近年ではウェブ漫画サイトGANMA!にて『人形峠』の連載を手がけており、こちらも姉との共同名義作品であり、独特の世界観を持つ作品として既刊1巻が発売されています。

単独名義での活動としては、人気サウンドノベルゲームを原作としたアンソロジーコミックへの参加も特筆されます。『ひぐらしのなく頃に 望月菓子撰集 春青し編』というタイトルで、彼女が寄稿した作品を集めた単行本が全1巻として刊行されており、ファンにとっては貴重な一冊となっています。

望月菓子氏は、時に姉との協力を得ながら、また時には独自の感性で、漫画家として精力的に活動を続けています。デビュー以来、発表媒体を移しながらもコンスタントに作品を生み出し、読者に届け続けています。

主な作品

おとして↓アプリガール（『月刊ガンガンWING』掲載、全3巻）
ひぐらしのなく頃に 望月菓子撰集 春青し編（アンソロジーコミック、全1巻）
晴明さんはがんばらない（COMIC ポラリス掲載、方條ゆとりと共同名義、全4巻）
マッシブドライブ（少年エッジスタ掲載、光姫琥太郎原作、方條ゆとりと共同名義、全3巻）
* 人形峠（GANMA!掲載、方條ゆとりと共同名義、既刊1巻）

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