月刊ガンガンWING

月刊ガンガンWINGの歴史

『月刊ガンガンWING』は、スクウェア・エニックスが2009年まで発行していた日本の月刊少年漫画雑誌で、毎月26日に新刊が発売されていました。この雑誌は、その前身である1992年創刊の『月刊少年ガンガン』の季刊増刊号『フレッシュガンガン』から進化して誕生しました。

誌名変更と発行形態

最初の誌名は『フレッシュガンガン』で、1996年に『ガンガンWING』へと変更され、その後1998年には隔月刊として登場しました。1999年には完全独立し、隔月刊『ガンガンWING』として新たにスタートしました。そして、2001年からは姉妹誌『月刊ステンシル』とともに月刊誌体制に移行しました。

しかし、その後の「エニックスお家騒動」により、連載作品の大半が終了してしまうことになります。この騒動は、業界内の人間関係によるもので、続けざまに多くの作品が打ち切りとなり、残ったのはわずか数作品でした。

最終号と移行

2009年2月26日発売の4月号にて、5月号での発行終了が発表され、『月刊ガンガンJOKER』として生まれ変わることが告知されました。その後、多くの連載作品が『月刊ガンガンJOKER』やウェブコミック誌『ガンガンONLINE』へと移籍しました。

新人発掘と賞

『月刊ガンガンWING』では、新しい才能を発掘するための入賞制度である「ガンガンウイング天の翼賞」を設けていました。これに加え、2000年から2002年にかけて開催された『ガンガンWING小説大賞「活字やろうぜ。」』は、オリジナルストーリーの他に外伝作品や漫画原作部門を持つものでしたが、入選者が出ずに廃止されることとなりました。その後、2004年からはスクウェア・エニックス小説大賞の作品を漫画化する取り組みも行われました。

アニメ化された作品

雑誌に掲載された作品からは、アニメ化されたものも多くありました。特に、2005年に放送された『まほらば〜Heartful days』や、2007年の『瀬戸の花嫁』、2009年には『夏のあらし！』が好評を博しています。

歴代編集長

『月刊ガンガンWING』には歴代の編集長も存在し、初代は保坂嘉弘氏、その後は宮本幸則氏、窪田健一氏と続きました。彼らはそれぞれの時代において雑誌の方向性を導く重要な役割を担っていました。

連載作品リスト

雑誌に掲載された作品は多岐にわたり、例えば「悪魔狩り 〜冠翼の聖天使篇〜」や「まほらば」、「瀬戸の花嫁」などがありました。また、エニックスお家騒動時に終了した作品には特に★マークが付けられています。これらの作品は、雑誌の特徴を際立たせ、多くの読者を魅了しました。

ガンガンウイングコミックス

この雑誌に掲載された作品は、後に『ガンガンウイングコミックス』という形で単行本としても刊行されました。1999年に創刊し、2009年まで続きました。このレーベルからは、いくつかの作品が後に『月刊ガンガンJOKER』や『ガンガンONLINE』に移籍して続編が発表されました。

『月刊ガンガンWING』は、少年漫画として多くのファンに愛され、数々の名作を世に送り出した歴史的な雑誌です。今でもその存在感は、漫画愛好者の間で語り継がれています。

もう一度検索